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大手企業でCMOを歴任、全米広告主協会の前理事長、ベッキー・セイガー氏インタビュー

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Visaやチャールズ・シュワブなどでCMOを歴任し、全米広告主協会の前理事長でもあるベッキー・セイガー氏が9月に来日。マーケットシェア社のアドバイザーも務める彼女に、同社の日本オフィスにてインタビューを行った。

 

――これからのマーケターに必要とされることは何か。

環境の変化を受け、米国でも従来通りのCMOの役割では成果を発揮できなくなっていた。2006年当時のCMOの平均在職期間は23.2カ月というデータも出ており、CMOの機能・役割自体の変革が求められていた。この変革の基盤になったのが、テクノロジーをいかにマーケティングのプロセスに組み込むかという発想。デジタル、テクノロジーの進化、浸透はCMOの役割自体を大きく変容させている。

科学を活用したアプローチで企業全体でのデータ分析・活用を主導し、投資の説明責任に応えること。一方でブランドの競争優位性を高めるために、より消費者にとって魅力的なブランドストーリーを考え、ブランドと消費者をエモーショナルに結びつけるアイデアを考え、実行に移すこと。アート&科学を融合したマーケティングの実行が今、CMOに求められていることだと言える。

日本の企業の中には、テクノロジーの活用が重要と思いながら、マネジメント層の人たちの理解不足で導入に遅れをとっていると悩んでいる人もいると思う。マネジメント層は、テクノロジーそのものを理解しなくとも、お客様を見ていれば、その生活やメディア接触の変化はわかるはずだし、そこで企業に求められていることもわかるはず。テクノロジーを理解できなくとも、必要と思うのなら、知識のある若い世代に任せることも必要だ。

――活躍する女性の一人として、日本の女性にメッセージがあれば。

米国においても、たとえば金融業界などは特に男性中心の社会であり、日本とまったく違う環境にあるというわけでもないと思う。私が、日本の女性の方たちに言えることがあるとすれば、「もっと自信を持ちましょう」ということ。自分に必要なことは何かを見極め、集中してそのスキルと、ビジネス知識を身に着ければ、おのずと自信を持って仕事に臨めるようになるはず。集中してスキルと知識を身に着ける、さらに成果を出す。その繰り返しで、自分自身のキャリアの可能性が広がってくると思う。