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セカンドスクリーンサミット@CES2014レポート――西村真里子(バスキュール プロデューサー)

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2014年、仕事はじめはラスベガスで開催されるCES(Consumer Electric Show)への参加からはじまりました。CESは大手家電メーカーだけではなくインターネットサービス、新テクノロジー見本市とスタートアップ企業をチェックするのに最適な展示会で、今年は過去最大級の展示規模らしく3200企業が参加、15万人(うち米国外からの参加は3万5千人)が来場したようです。
私は昨年に続き2回目の参加でしたが、今年は曲面ディスプレイテレビ、UHD TV(4K)、スマートホーム、次世代スマホ、ドローン、ロボット、センサー技術、高精細オーディオ、次世代ネット接続「コネクトカー」、3Dプリンター…などなどインターネットに関わる気になる商品、技術を一度に体感することができました。
この展示会と並行開催のカンファレンスにて講義を受けると、今後消費者がどのようなデバイスおよびサービスに接するようになるか動向を把握でき、マーケターとしてターゲットカスタマーに最適な広告の見せ方を考えられるようになります。
当記事では私の所属するバスキュールが注力している視聴者参加型テレビ番組企画・システム提供のプロジェクト経験も踏まえて「セカンドスクリーンサミット(2nd Screen Summit at CES 2014)」の講義を中心にCESで学んだテレビを中心とした新規マーケティング、ビジネスの方向性を紹介します。

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成功事例の鍵を読み解く

「セカンドスクリーンサミット」とは、新たなテレビ視聴スタイルとしてスマホ/タブレット、もしくはスマートTV上のインターネットサービスを利用して視聴者に参加・課金を促すビジネスモデルを紹介するカンファレンスです。テレビ局やスタジオ、アプリ開発ネット事業社がメンバーの中心である 2nd Screen Society が推進・運営しています。

日本の総務省やNHKなどテレビ局が中心に推し進めている次世代テレビの取り組みと比較すると、ビジネスモデル構築が中心の儲け重視の次世代テレビへの取り組みを紹介するカンファレンスと言っても過言ではありません。

2012、2013、2014年と3年連続「セカンドスクリーンサミット」に参加し、今回ガートナーのハイプ・サイクルでいうところの幻滅期に入りかけている感を抱きました。言い換えると成熟期に向けて着実に成功事例を増やしていく企業が目立ちます。昨年までのアプリ開発やキャンペーンで終了するようなコストセンター的なセカンドスクリーンではなくなりつつあります。

Zenith Optimediaの調べによると今後も、テレビは広告主にとって最大の出稿先であると同時にインターネット/モバイル広告が拡大し続ける(下部に調査データを引用)ので、テレビ広告とセカンドスクリーン/インターネット広告を効率よく連動させるのが成功の鍵となりそうです。そのような視点で今回どのような成功体験が今回紹介されたのか?事例を紹介します。

次ページ 「事例①:「サブスクリプションモデル」」に続く


バスキュール プロデューサー 西村真里子氏
最高峰のコミュニケーション企画力を武器に、チャレンジを続ける「バスキュール」の一員。IBM、Adobe、Grouponを経て現職。バスキュールの「視聴者が主役になる(マス×インタラクティブ)新エンターテイメント」の代表事例である「BLOODY TUBE」(2013年6月)、日本テレビ「JoinTVプロジェクト」、mixi Xmas「インタラクティブCM 小さなサンタクロース」などに関わる。