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コラム

ニューヨーク突撃記 PARTY NYCの挑戦

世界中の「デジタルバカ」と出会う

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「ワンピース」のワンシーンみたいな体験

そして、審査会が終わった後、審査員の1人であるペリー(開国を迫るごついおじさんのような名前ですが、ひょろっとした青年です)が話しかけてきて、いきなり「人がつくったもの見るより、俺が最近つくってるの見てよ」なんていってバッグからいろんなデバイスを取り出して実演し始めました。

彼とは元々同じFlashのプログラマー出身(しかも、ちょうど8年前に病院の受付やりながら受付のコンピュータでずっとFlashを勉強していたらしい)だったというのがあって、妙に意気投合していました。

ペリーが見せてくれた制作物たち。彼は変なデジタルおもちゃをたくさんつくっていて、そのために自前で超高速なARエンジンを開発しています。

ペリーが見せてくれた制作物たち。彼は変なデジタルおもちゃをたくさんつくっていて、そのために自前で超高速なARエンジンを開発しています。

そこから先は、今まで自分がつくったものを、誰もいなくなった審査室でお互いに延々と1時間半くらい見せ合いっこし続けるという展開になりました。

自分と同レベルの「デジタルバカ」とこんなところで出会えたのです。

「ワンピース」で主人公の海賊団のコックになろうとしているキャラクターが、海賊団に入る前に、主人公に自分の夢を楽しそうに語るシーンがあります。きっと、あの時間の私たちはあのシーンの登場人物たちのような表情をしていたんだろうなと思います。

世界には、自分と同じように悩んで苦しんで、自分と同じように何かを好きでたまらない仲間がたくさんいます。いつかそんな仲間に出会ったとき、その人が楽しそうに自分のことを話してくれたら、「ちょっと報われた感じ」がするはずです。

そういうようなこともきっと、新しいフィールドで仕事をする醍醐味の1つなのだろうなと思います。もっともっと、つくり続けて、勝負し続けなければ、なんて思いました。そんなふうに思えるのはきっと、幸せなことなんだろうなあと思います。