コラム

ニューヨーク突撃記 PARTY NYCの挑戦

多様性はすぐそこにある

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【前回のコラム】「手を動かして、形にして勝負する。「幸せなものづくり」のプロトタイプ」はこちら

国籍も人種もどうでもいい

この世界には、いろんな人がいます。いろんな場所でいろんな人種の人が生まれ、生きています。ニューヨークは短い春が終わり、最近一気に暑くなってきました。いかにもニューヨークっぽい下水の臭いも香るようになってきました。

わかりにくいのですが、引っ越し先のオフィス。ブルックリンのダンボは、最近わりとかっこいい感のある、素敵な地域です。

移住の下見とWebby Awardsの授賞式出席を兼ねて、ニューヨークを訪れてから1年。すっかり自分を取り巻く環境や日々の生活は変化しました。先日はオフィスもウエストビレッジからブルックリンのダンボにあるstinkdigital社の一角に引っ越し(何でかわからないのですが、みんなで荷物を持って地下鉄で引っ越しました)、広くなりました。8畳ほどのタコ部屋生活もついに終わりです。

私事ですが、つい先日はこっちで次男が生まれました。ニューヨークで出産するのも、なかなか東京と勝手が違って大変だったのですが、それはまたの機会にて。新しいメンバーも加入しました。

最近PARTY NYCにやってきたのは、ニューヨークでも話題のメディアアートスクールであるSFPC(School for Poetic Computation)の生徒だったMoisesです。SFPCは、私自身入って勉強したいくらい素晴らしい学校で、メディアアートを中心としたものづくりの教育をやっています。Moisesはインターンシップとしての加入ですが、この学校で勉強していたゆえに、いろいろなアイデアを自分で形にできる若者です。初日から、さっそく一緒に「SUPER IMPORTANT TWEET」のフロントエンド実装を無茶振りして、2日後には公開しました。

Moisesが加入に至るまでには何回か会っているのですが、彼がオフィスに来て一緒に働くようになって、彼について重要なことをまだ知らないことにはじめて気づきました。彼が何人、つまりどこの国の人なのかを知らなかったのです。

これは東京ではあまり起こらない現象です。東京で一緒に働くのはもちろん大抵日本人ですし、外国人が会社に入ってきたけどその人の出身地が不明、ということはなかなかありません。しかし、私たちはMoisesが何人なのかを知らないままに、会話と彼がつくってきたものだけを参考にして採用したわけです。

この街には本当にいろいろな国の人が住んでいます。東京にいろいろな県の出身者が集まっているように、ニューヨークにはいろいろな国の出身者が集まっているので、アメリカで出会ったとしても「アメリカ人」だとは言い切れないのです。そして実は、そのまま彼がどこの国の人なのかを知らなくても、仕事上は何の不都合も生じません。

英語でのコミュニケーションはできますし、開発もしっかりやってくれます。一緒に仕事をして時間を過ごす上で、国とか人種とかは、関係ないのです。そんな考え方を自分が無意識に身につけていたことに多少驚きました。とにかく、どこの国出身であるとかは、その人に接する上であまり大きな要素ではないのです。

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