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コラム

CSR視点で広報を考える

CIA(米中央情報局)がソーシャルメディアに進出で話題騒然!

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今、アメリカの政府機関が面白い

これまで秘密主義を貫いていたCIA(米中央情報局)が6日、何の前触れもなく、ソーシャルメディアの世界に進出し、facebookとtwitterにアカウントを開設すると発表した。

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最初のつぶやきは、「We can neither confirm nor deny that this is our first tweet. 」(これが私たちの最初のツイートであるか否か肯定も否定もしない)とする、いかにもエスピオナージ(諜報活動)を本業とする謎めいたもので始まった。

このtwitter投稿は9日時点で約28万回リツイートされ、全世界でフォロワーは58万人を超えている。一方、CIAのフォロー先は、FBI(連邦捜査局)、DEA(麻薬取締局)、Homeland Security(国土安全保障省)、NASA(航空宇宙局)、Air Force(空軍)、Navy(海軍)、Army(陸軍)、Dept of Defense(国防総省)、Marines(海兵隊)、Coast Guard(沿岸警備隊)、NSA(国家安全保障局)など、言われてみればなるほどと思われる蒼々たる政府機関ばかり。しかし、さらに驚くべきは、そうした国防や安全保障に関わる重要な政府機関がtwiterやfacebookの公式アカウントを既に所有している事実である。

同時に開設されたfacebookページでは、8日にタイムラインの書き込みに関するガイドラインを掲載、禁止事項や削除の可能性、さらに犯罪の通報先などについて情報が発信された。

CIAのJohn Brennan長官は、いち早く声明を発表し、CIAが「国民とより直接的に関わり、CIAの任務や歴史などに関する情報の提供」を目的とするものであることを伝え、単に政府機関が行うリクルート活動や機密レベルにない(Unclassified)情報の伝達だけに留まらず、さらに積極的な情報の関与を示唆するものと好感されている。

CIAは、これまでにもユーチューブ(YouTube)や画像共有サイトフリッカー(Flickr)のアカウントを所有していたが、秘密主義で知られていた組織が一気に国民との距離を縮めたことに、ソーシャルメディアの業界では驚きとともに話題を集めている。

意外に知られていない警視庁twitter

日本の警察組織と言えば、警察庁、警視庁、公安警察や各地区の警察組織と多々あるが、Web情報はあるものの、ソーシャルメディアでの進出はほど遠いものがある。そんな中でひときわ頑張っているのが警視庁だ。

現在、警視庁が公式に運営するツイッターアカウントが4つもあることをご存知だろうか。

この中でも特にユニークなのは、犯罪抑止対策本部のアカウントだ。

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警視庁犯罪抑止対策本部認証済みアカウント ‏@MPD_yokushi‬

【写真公開中!】母さん助けて詐欺事件犯人の写真を警視庁ホームページで公開しています。この人物たちは、だまし取ったお金をコンビニや銀行のATMで引き出した犯人です。

【ツイートはこちら

こんな、犯人の出鼻を挫くホットな情報が次々と掲載されている。

さらに、

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警視庁犯罪抑止対策本部認証済みアカウント ‏@MPD_yokushi‬

成城警察署(子ども(声かけ等))6月8日(日)、午後3時00分ころ、世田谷区上祖師谷7丁目の路上で、生徒が通行中、男に体を触られました。
(不審者の特徴については、若い感じ、緑色っぽい服、色不明ズボン、自転車利用、色不明軽快車(通称ママチャリ))

事件の情報を短時間で公開し、被害の拡大抑止につなげる啓蒙活動を行っており、ソーシャルメディアの特性をうまく活用している代表例と言えるだろう。

日本の政府機関では、まだまだソーシャルメディアを使いきれていない点が残念ではあるが、大規模災害時対策やテロ、広域捜査などにも役立てる機会は多いに違いない。今後も、海外の活用事例等を参考に積極的な取り組みを検討すべきだ。

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