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コラム

宣伝会議 インターネットフォーラム2014 レポート

宣伝会議インターネットフォーラム 2014レポート(日本IBM、富士通、フリークアウト)

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カスタマーエクスペリエンスの向上でマーケティング成果を最大化~顧客行動を再現・可視化し、ROI 500%アップを3カ月で実現させた仕組み~

講演者

  • 佐藤 裕介(FreakOut 取締役COO)

5000を超える広告主アカウントを抱え、累積20億を超えるユーザーデータを保有するFreakOut(フリークアウト)。日本初のDSPを開発し、昨年4月からマーケティング領域への参入をはじめた。

FreakOut 取締役COO 佐藤 裕介 氏

マーケティングテクノロジー企業に“脱皮”するきっかけとなったのは、ターゲティング精度の改善過程で湧いた疑問だった。「メディアを介してパーソナライズドメッセージを流通する場合、パーソナライズに臨界点が存在するのではないか?」と佐藤裕介氏は思うようになった。

たとえば、広告主しか知りえない情報に基づくサービスを、店頭で受けると「いい会社だ」と思う。だが、広告として送られてくるとどうだろう。同社のアドミュート機能つき広告(*)のデータによると、ダイナミックリターゲティングを活用した広告のミュート率は他の広告と比べて3倍以上のボリュームで、極端に個人化されたマーケティングメッセージは、広告枠を介するとユーザーに嫌われることがわかった。

問題の解決策はデータ資産を活用するチャネルの多様化である。ユーザーの特性とメッセージの内容がどのくらい個人化されているかによって、自動的にチャネルを選択して届けられるようになればユーザーに嫌がられることもなくなるはずだ。メッセージの種類によってはサービス提供者と顧客の2者の間で完結する方が適するケースもある。

「個々のユーザー特性に応じて、適切なメッセージを適切なチャネルで届けられるようになれば、新しい世界が広がるはず」と佐藤氏。現在、1人ひとりのユーザーにとって相性のいいマーケティングチャネルを評価するテーブルを開発中だ。「DMPによる顧客のデータ資産を柔軟に管理する環境の提供と、DSPやメディアバイイングに留まらず、データを多様なチャネルにつなぐことで広告効果やマーケティング効果を高める支援体制をつくっていきたい」と述べた。

*アドミュート機能つき広告:ユーザーが見たくないと思ったら消す機能がついた広告