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コラム

企業トップが語る“次世代リーダー”の育て方

社会問題を仕事と結び付けて「自分がやらねば」と思えるかが重要——ガイアックス 代表執行役社長 上田祐司氏に聞く

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さまざまな分野のマッチングに次ビジネスチャンスがある

——社会動向、消費者動向で気になっていることは何でしょうか?

消費者がツイッターやフェイスブックでどのようなことを書いているのかを見ていく、「ソーシャルリスニング」は今後大きく伸びていく・必要とされると思っています。

わざわざお客さまが問い合わせフォームから問い合わせしてこなくても、ちょっとしたところでつぶやいたことが、自社に関わる内容なら、それはしっかり見ていかなくては、というマインドはどんどん上がってきていると思います。

ソーシャルリスニングやアクティブサポートというのは、企業が本当の意味で消費者に敏感になり、消費者に囲まれて自社が存続しているということを強く実感するためのものとして重要度が増していくと思います。

——ほかに、今後力を入れていくことなどありますか?

「マッチング」というのも注目しているキーワードです。先日発表したところで言えば、シニア世代の働く場所のマッチング。まだまだ働きたいのに働く場所がないということが起きていたので、それを解決しようと考えてスタートしました。

それ以外にも、自身の空き部屋やスペースを有料で旅行者に貸し出すことができるAIR BNB。これまで旅行業法の規制がありましたが、2020年の東京オリンピックに向けて、国家戦略特別区域の規制が緩和され、以前よりも緩い条件で「AIR BNBして良い」と変わりました。

これまで、マッチングというのは成立度が低かった。なぜなら、さまざまな機会、物や場所、時間やタイミングなどが一致しないとマッチングが成立せず、かつ成立してしまえば両方のニーズがなくなってしまうからです。

しかし、これからもっと便利になっていく中で、マッチングが進化・普及していくのではと思っています。それによって、今まで情報を通じて人と人がつながっていたものが、もっとリアルにつながっていくと思います。

そういう人のつながりを今後もサポートしていきたいですね。

<取材を終えて>

「自分ごと化する」というのは、仕事において大切なこととして語られることが多いが、同社の場合「社会的な課題を自分の仕事で解決できないか」というところにまで拡張し、個人として関連した活動を行うことを推奨していることが印象的だった。

同様に、個人がどんどん情報発信することが会社の成長につながる、という考えのもと、さまざまな制度も立ち上がっている。個人と会社、社会との結びつきの意識を高く持ち続けられる仕組みになっていると感じた。


上田 祐司
ガイアックス 代表執行役社長

1974年大阪府茨木市生まれ。同志社大学経済学部卒業。起業を志し、独立支援の業務内容が特長の経営コンサルタント会社に入社。99年3月に有限会社ガイアックス設立、代表執行役社長に就任。