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コラム

米国マーケティング業界、トップランナーに聞く。

Arby’s の秀逸なリアルタイムマーケティングの裏側 Part 2 ソーシャルリスニングから生まれたヒット商品

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ツイートの3分の1が「ソース」の話題、商品化へ

結城:ソーシャルリスニングやデータ分析を駆使して成功した事例で、偶然の機会を見事にものにした“Twitter Moment” とは別のソーシャルメディアキャンペーンなどがあったら、ぜひご紹介いただきたいのですが?

Martin:2013年に私たちソーシャルチームがデータ分析をしていたところ、面白いことが分かったのです。Arby’sのソーシャルメディアで語られるツイートの1/3が、実はソースについてだということです。

特にホースィーソース(わさびのように辛いソース)は人気で、こういったソースをたくさん盛っておかわりする人、それから自分のボトルを持ってきて、わざわざ詰め込んで家に持って帰る人までいて(笑)…ファンは本当にArby’sのソースが好きなのです。

Final Arby's Story 修正20150421.docx
Final Arby's Story 修正20150421.docx

結城:へぇ、そうなのですね! しかしまあ、すごい量のソースを皆つけるのですね、いやあ、こんないっぱいのソースのTwitterやInstagramを見ると、ほんとに大好きなのだって分かりますね(笑)!

Martin:なかには、「こういうふうにソースを瓶にいれて売ったらどうなの?」とツイートした人のおかげで「こんなに人気ならソースを製品化したらいいんじゃないか?」ということになって…そのことを製品開発部やマーケティング部に伝えたわけです。

そこから生まれたのが、Arby’s Sauce のパッケージ商材です。

結城:おー、これは凄い! これならファンの方は、いつでもArby’sソースを使って、なんでもお料理できちゃいますね!? そこから生まれたのが、例の「スーパーポカリプスキャンペーン」ですね?

2013年8月26日にローンチされたスーパーポカリプスキャンペーンのムービーポスター

Martin:はい、そうです。新商品ローンチはこれまでもやってきましたが、このソースポカリプスほど過去に成功した新商品はないように思います。

結城:このキャンペーンは、2013年秋にローンチされたそうですが、その成功に至ったプロセスを少しご共有いただいてもいいですか?

次ページ 「ソーシャルでPR・商品開発・顧客サポートの改良へ」へ続く