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コラム

編集・ライター養成講座修了生が語る いまどきの若手編集者・ライターの生き方

自意識をこじらせている人は、ライターになる素質がある

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私も、あの子も、先生も

あるとき、東京で編集者をしている旧友から「名古屋でライターの仕事を手伝ってほしい」と頼まれました。私は、「役に立たないことがバレると、全世界が私を非難する!ぎゃー!」という恐怖心から、「編集・ライター養成講座」の受講を決めました。名古屋から講座の開催場所である大阪まで、新幹線で通うことをいとわないくらい、切羽詰っていたのです。

私の原動力は、今思えば「恐怖」でした。そしてこれは余談だけれど、そのとき大阪に好きな人がいたんだよね。簡単にいえば、私は直情的アホなのです。

お酒ばかり呑んでいました。今も変わっていません。

開講初日。アホがバレないように、こじれた自意識の鎧をがっちり固めて教室に入った私は、即座にピンときました。私は鼻が利くのです。

「同じ臭いのやつらがいるぞ!」

編集・ライター養成講座の受講生の一部は、だいぶ自意識をこじらせています。そして、これはちょっと言いにくいのですが、ごく一部の講師の方々もこじらせています。右も左も前も後ろも、室内全方位、誰かが必ずこじらせているんですよ。そして、それぞれが違ったこじらせ方をしながら、不器用に人生を楽しんでいました。そこは、アホな私が生まれて初めて知った楽園でした。

もしかしたら、世界はそんなに怖いところではないのかもしれない。

編集・ライター養成講座のあと、名古屋で通った「コピーライター養成講座」を経て、わたしはそのことに気がつきました。そして、勇気を出して、「人間のふりをする」「こうあるべき自分像を演じる」ことをやめてみました。その瞬間、本当にその瞬間から、どんどんお仕事がくるようになったのです。ふしぎ!

二つの講座で出会った仲間がいなかったら、今の私はありません。自分を責める幻の存在にずっとずっと怯えながら、人間のふりをすることに必死なアホのままだったことでしょう。

次回は、「何を書けばいいのかわからない人へ——心が動かないことは書きようがない——」のについて書く予定です。

綾部 綾(あやべ・あや)
長崎県生まれ、名古屋市在住。フリーランスライター。Web、週刊誌、企業系情報誌などでニュース、コラムを執筆。「編集・ライター養成講座 総合コース」「コピーライター養成講座 基礎コース」修了生。
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『編集・ライター養成講座 総合コース』
講師陣は、総合誌、週刊誌、ビジネス誌、ファッション誌、Webメディアなどさまざまな分野の現役編集長や、第一線で活躍中のライター・ジャーナリスト・作家など。多くの課題添削、実践トレーニングを通じて、現場で活躍できる編集者、ライターを養成します。

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