第5話の見所—犯人のプロファイリング像に迫る!
犯人はテロリスト? 共産系ゲリラ? それとも…? 国にもよるが、ひとつの家庭や共同生活を営むグループの中には、警察組織で働いている者もいれば、ゲリラ組織に関わっている者もいるといった日本ではとても理解できない不可思議な状況が現実に存在している。そのような場合、現地警察に捜査協力や応援を求めると、たちまち情報がゲリラ組織に筒抜けとなり、人質の命を危険にさらすといったことも出てくるのが海外の拉致・誘拐事件だ。
また、犯行声明からも多くの情報が検証できる。組織名称や代表者のサイン、指紋の割り出しなど、さらに、要求する通貨などについても署名なゲリラ組織やテロリストは、現地通貨を要求することはまずないので本物を特定する手がかりとなるだろう。
対策室メンバーは、最終的に数少ない資料や収集した情報を分析し、誘拐犯人の嘘を見破り、犯人のプロファイリング像にたどり着く。この滅多に見ることができないプロセスは、もう一つの第5話としての見所となっている。
雇用慣行問題がこじれて、雇用者又は退職者が犯行を行っていた事例は、アジアにおいては比較的多く見られる。ドラマの事例でも、結果的にこの種の事件であると特定されることになるが、誘拐のプロではない点で人質の救出率が高く、多くの痕跡を残すことで犯人像を特定しやすい点も特徴となっている。
一方、テロリストやゲリラなどのプロの犯行となると、救出率は激減する。誘拐事件救出を専門的生業とする海外の危機管理コンサルタントの中には、この主の事件のCMとして「当社はこの10年間で死なせてしまった人質は3人しかおりません」と不謹慎にも堂々と宣伝している会社もあるが、それほど生存率の低さや身体の一部を欠損する事例が多いというのも悲しい事実である。
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