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コラム

CSR視点で広報を考える

突然の従業員拉致・誘拐事件、あなたは他人の命の値段を交渉できるか?—『リスクの神様』監修者が語るドラマの見所、危機管理・広報(5)

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海外赴任・出張時の留意事項・危機対策

海外赴任または出張の際の留意事項について最後に触れておく。転ばぬ先の杖として、ぜひ参考にして頂けたら幸いである。

滞在中の心がけ

家族とともに海外へ赴任・滞在している場合は、本人を含めすべての家族が安全対策に習熟しておく必要がある。

  • 話しかけてくる見知らぬ人物や、自宅前に駐車している不審車両に注意する。
  • 聞き覚えのない声で電話をしてきた人物に自分の名前や素性を教えない。
  • 子どもの学校の送り迎えのルートはワンパターン化しない。
  • レストランなど人が多く集まるところでは、親が入口など、人の出入りがわかる方向に向かって座り、常に事態の急変に対応できるよう気を配る。
  • 自宅の数カ所にパニックボタン(警報装置)を設置する。
  • ドアや窓には厳重な鍵をつけておく。
  • ベビーシッター、使用人やボディーガードの経歴や素性調査は信頼できる筋を通じて行う。
  • 自宅の照明は全体を漏れなく把握できるように配置し、明るいものを使用する。
  • 選挙、市民デモ、集会、記念日などには極力外出しない。
  • 買い物は使用人に頼むか、自身が行く場合も回数を極力減らす。
  • 携行品に個人の情報を記載したラベルを貼ったり、書き込みをしない。
  • 刃物や鍵を持つ相手には抵抗しない。
  • 家族間、警察署、病院、消防署、会社などの緊急連絡リストを作成しておく。

誘拐後の対応

誘拐に遭遇した場合は、以下の対応を行う。

  • 目立つ行為はしない。
  • ヒーローになろうと思ってはいけない。
  • 相手と交渉しようと思ってはいけない。
  • 聞かれないことは言わない。
  • 水・食事が出されたら、必ず食べておく。
  • 相手と口論しない。
  • 相手が信奉する宗教、考え、人物などを拒否したり否定したりしない。
  • 大きい声でどなったり、興奮したそぶりは示さない。
  • トイレへ行くことが許されたときは、できるだけその時に済ませておく。
  • こちらから何かを提案したり、約束したりしない。
  • 救出されやすいように、グループでひとかたまりになっておく。
  • 犯人同士の会話や行動から読み取れる様々な情報を分析する。