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【動画コンテンツ配信サービスのゆくえ】(2)スマホに最適化された新サービスの台頭

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スマホ時代の新しい視聴体験を提供するAbemaTV

AbemaTVは、サイバーエージェントの藤田晋社長が「最近は100%時間をAbemaTVに使っている」という、テレビ朝日と共同展開している同社の肝いりの施策であり、ビジネスモデルも今までのインターネットとは一線を画すものである。スマートフォンのアプリとPCブラウザで視聴可能であり、サービス開始には24チャンネルを用意した。

オリジナル制作のニュースやバラエティのほか、ドラマ、音楽、アニメ、スポーツから麻雀まで様々なチャンネルを用意している。番組は「広告効果が高い受け身視聴」を基本とした構成で考えており、「基本的にはテレビCMと同じCMを流す」(藤田社長)ということである。視聴形態も様々で、視聴ランキング上位の番組にはニュースがアニメや並ぶが、「ゴルフはPC視聴が多い」(同)など、曜日や時間帯、番組の内容により視聴の傾向も異なっている。基本は広告モデルだが、見逃した番組が月額960円で見放題になる有料プランも用意している。

AbemaTVのスマホアプリを使えば分かることだが、チャンネルの切り替えはスマートフォンで良く使われるスワイプ(画面を左右に操作すること)を利用しており、次のチャンネルは待つことなく表示される。スマートフォンユーザーはチャンネル操作ではなく、スワイプでストレスなく番組が表示されるという快適な体験をすることとなり、待ち時間に寛容でないスマートフォン世代を意識したまさにスマホ時代のインターネットテレビ局のあり方を実現している。上記の画像を見ていただくと、両横に隣のチャンネルの番組の一部が表示されているのが分かるだろう。いわゆる「ザッピング」を促す構成となっており、同社のスマートフォンとインターネットで蓄積したノウハウを余すことなく生かした事業といえるのではなかろうか。

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