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どうやったら、コピーライターになれますか?そんなあなたに、真面目なコラム。

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まずは、書いてみること。教えてもらうこと。そして、自分の資質を知ること。

未経験の方で、コピーライターに興味がある方に、まずやってほしいステップは、「コピーを書くこと」です。なんだ、そんなこと、というなかれ。ここで、コピーを書くとは、頭をフル回転させて書くということです。キャッチフレーズから始めるのが適切です。

この「書く」とセットなのが、「見てもらう、教えてもらう」です。実は、多くの未経験の方が困っているのは、この「見てもらう、教えてもらう」です。コピーは、基本的に他者に見られてなんぼ、ですから、自分で書いて良く出来た!と思っているだけでは、だめです。理想は、コピーライターの方に見ていただき、評価をもらうことです。できたら、どこがいけないか、どこがいいか、具体的に。

そんな人、いない!ほとんどの人がそうでしょう。が、調べると、さまざまなコピーライターの学校やレッスンや講座が見つかるはずです。そこで一回、コピーライティングに挑戦してみることをおすすめします。有料の場合が多いでしょうが、自分の可能性の発見だと思えば、挑戦する価値はあるはずです。有名なのは宣伝会議のコピーライター養成講座だと思います。

書いて、見てもらい、評価してもらう、とだいたい自分の資質がわかります。ここがとても重要です。コピーライターには資質という関門もあって、向いていない人がやると数年をふいにすることさえあります。基本的に、考えることがつらいという人は向いていません。そんな簡単な自己発見も、実は、知恵を絞って書いてみないとわからないものです。小さい時から書くのが苦手と言う人が、キャッチフレーズという短い言葉の領域だとちっとも苦にならない、そんなケースもあるんですよ。しかも、めきめき上達したりして。

ちなみに、文章表現が上手な人と、コピーが上手な人は必ずしも一致しません。また、理科系、文科系の出自もまったく関係ありません。とにかく、書く→見てもらう・教えてもらう→資質を知る。このファーストステップを忘れないでほしいと思います。

新卒の方でコピーライターに興味がある方は、広告会社や制作会社のチエックを早めにしたいもの。

そろそろ就活の準備ですね。新卒でコピーライターになりたい方は、早めに広告会社や制作会社を調べてください。制作会社はすごく多様です。CM系、グラフィック系、Web系など。規模や年収もまちまちです。Web系でも、コピーライター職がいる場合もあります。

コピーライターの人員数がいちばん多いのが、広告会社とその関連会社です。しかし、入社してからコピーライターの適性試験があります。その門をくぐらないと、コピーライターにはなれません。ただし、数年後、営業、マーケティングから職種転換して、コピーライターになるケースもあります。業界経験を積んでいるので、成長が早いように私は思います。

企業のハウスエージェンシーにも、コピーライターがいます。レベルの高いコピーライターを多く輩出しています。しかし、こちらも入社後に適性試験があります。その他、人材広告を扱っている会社でも、コピーライターが活躍しています。

いずれにせよ、大学を出て、即コピーライターになることが保証されているケースは少ないと思います。試験で選抜される覚悟が必要です。なお、適性試験で、コピーライターの学校・レッスン・講座に行っていた学生は、若干、有利です。訓練を積んでいるのはやはりメリットです。ま、コピーを一本も書いたことがない新人が、研修中に急速に成長して、コピーライターになる場合も、もちろんありますが。

未経験には、ふたつあります。ひとつは、広告業界未経験。もうひとつは、コピーライター未経験。次回は、現在、社会で働いているコピーライター志望者に、アドバイスしたいと思います。


2016年7月に、大好評のうちに幕を閉じた書籍『これから、絶対、コピーライター』連動のTwitter企画「ツボ伝」が復活。本の中で紹介される課題コピーをTwitterにつぶやくと、著者が読者のコピーを直接、指南してくれる企画だ。なんと、この企画がきっかけで、コピーライターになったという人もいたそう。「ツボ伝」は、こちらからご覧ください。

これから、絶対、コピーライター
博報堂で、長年にわたりクリエイティブ人材の、採用・発掘・育成に努めた著者が、門外不出であったコピーライターになるための方法を初公開。「コピーライターになる人は、特別な才能や、資格を持っている人?」。そんな多くの誤解を解きつつ、コピーライターのイキイキとした実像を明らかにします。コピーのツボを、例題を解きながら教えてくれる「ツボ伝ツイート」も。就職者、転職者、必読のコピーライター入門、決定版。