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コラム

澤本・権八のすぐに終わりますから。アドタイ出張所

クラウドファンディングで「宇宙の魅力を伝えるプロジェクト」を実施(ゲスト:黒田有彩さん)【後編】

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宇宙と何を掛け合わせると、より多くの人に宇宙に興味を持ってもらえるのか

権八:たとえば、「お笑い」とかですかね? 宇宙漫談みたいな。

澤本:宇宙と髪型。

黒田:無重力でもまとまるみたいな。

澤本:そうそう、関係なく。でも、それ宇宙関係ないよね(笑)。

黒田:宇宙飛行士受験には専門分野における実務経験が必要と明記されているのですが、私はタレントとして番組に出て、宇宙の面白さを伝えるということを実務経験として掲げています。他にも、今回の音楽のように、宇宙に興味を持って頂けるようなコンテンツやプロダクトを作り出すという形で宇宙の魅力を伝えることも、実務経験として積み重ねたいんです。

中村:確かに2018年に宇宙飛行士の試験となったときに「黒田さんはいいけど、タレントだけの実務経験だね」というのは悲しいですからね。色々、切り口ありそうな気はしますけど、難しいですね。

権八:実務経験というのは何ですかね?

澤本:それは宇宙関係じゃないといけないの?

黒田:一応、自然科学系という感じで書かれているんですね。今までの方はエンジニアとして機械を直せます、お医者さんとして色々な研究をしてきました、というような方が宇宙に行かれていて。

澤本:パイロットも含めてね。

黒田:たとえば、宇宙と「和」を結びつけて何か考えるのも面白いかなと思っていて。この前、京都の嵐山の時雨殿というところで「宙フェス」というイベントに参加させてもらったんですけど、時雨殿というのが、昔、藤原定家が百人一首を集めた場所だそうなんですね。

そこで「百人一首×宙」というテーマでトークする機会があって、百人一首の中にも月をテーマにした歌が結構あるんですよ。阿倍仲麻呂が詠んだ「三笠の山に いでし月かも」など。今の日本人の月に対する考えとあまり変わっていないのが面白くて。あと、雅楽師の東儀秀樹さんが雅楽を披露されて、それを聞いていると、雅楽ってなんて宇宙的なんだろうと思ったんですね。

宇宙というと、最先端科学、一番新しいものというイメージだけど、意外と自分に流れている日本人としての血が雅楽によって呼び起こされて。音を聞いていると、細胞が繋ぎ止めているものが解放されていくような、許されていくような気持ちになって。雅楽の楽器は天を意味するもの、地を意味するもの、天と地を繋ぐものみたいな楽器があるので、それで昔から人々は宙に対して音楽で繋がっていたというか。祈りを込めて音楽をしていたとか。そういう感覚が素敵だなと思って。

権八:野口さんにも聞きましたけど、黒田さんは宇宙系の作品では何がお好きですか?

黒田:一番はじめに宇宙の図鑑を見るきっかけになったのは『セーラームーン』でしたね。

権八:そこからはじまってということですか?

黒田:登場人物で、ムーンはわかると。「月に替わって~」と言ってるし。でも、マーキュリーと出てきたときに「マーキュリーって何なの?」って幼稚園児ながらにわからなくて、母親に聞いたんですよ。すると、「水星のこと」だと。水星って何?ということで、宇宙の図鑑が広げられて、水金地火木って惑星が並んでるわけですよね。地球の外にこんな世界があるのかと。そして、太陽は地球からはすごく小さく見えるのに、図鑑のページの端に、丸にもなっていない、ギリギリの弧しか描かれてないのを見て、「太陽でかっ!宇宙でかっ!」と思って。

権八:幼稚園のときですか? 賢いね。

黒田:地球ってこんなに小さい丸なの?というところも自分の中でビックリしたんですよね。ということで『セーラームーン』から(笑)。大人になってからは『ゼロ・グラビティ』が楽しかったですね。皆さんは何がお好きですか?

権八:僕は『2001年宇宙の旅』が大好きなんですけど、あまり宇宙系の人の共感を得られない。野口さんは『アポロ13』でしたっけ?

澤本:たぶん宇宙へ行った人としてはアレが一番リアルなんじゃないの。今年の人達は『君の名は。』かな。

権八:あれはSFというか。

澤本:彗星話だからね。でも、あの規模で穴が開くのって意外と小さな彗星の破片が来ただけで、あれぐらい開くよね。

中村:そう言われてますよね。

澤本:だって、メキシコ湾って隕石が墜落した後がバコンと開いて、ということだったような気がする。

権八:ロシアもしょっちゅう落ちてますよね。去年、何かありませんでしたっけ?

澤本:あった、あった。

中村:もっと話をしたいのですが、お別れの時間になってしまいました。今夜のゲストは宇宙飛行士を目指すタレントの黒田有彩さんでした。ありがとうございました!

<END>

構成・文:廣田喜昭

黒田さんの最近の活動から:

クラウドファンディングから生まれた、宇宙をテーマにした楽曲『アンタレス』が、つくばエキスポセンターでのプラネタリウム番組(1/14より上映)の挿入歌に決定。

また、「宇宙に興味を持って頂けるようなコンテンツやプロダクトを作り出す」活動を本格化させるべく、2016年11月、自身の個人事務所兼宇宙に関連する企画を行う法人を設立、様々な宇宙関連プロジェクトを準備中。
今後、黒田有彩Facebookページで告知予定。

https://www.facebook.com/arisa.kuroda.official/