世界のトップ級デジタルプロダクションがミラノに集結~DDD参加レポート

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オンスクリーンからの拡張 —Unit9 / YourMajesty

オンスクリーンから、よりリアルでエクスペリメンタルなクリエイティブへのシフトは日本国内でもありました。Flashが使われなくなり、それでも表現的なものを好むデジタルクリエーターは、エンターテイメントやイベントなどのリアルな演出が求められるような場所へ移動していくことになり、その動きは世界でも顕著で、Unit9はその中でもトップランナーです。

Unit9はもともとはオンスクリーンで長く活躍をしていて世界のデジタルクリエイティブを牽引していましたが、今ではオンスクリーンだけではなく、デジタルをベースにフィルムやゲーム、VR、エクスペリメンタルなどの分野を統合し、幅広くデジタルクリエイティブを提供するようになっています。スピーチの中では、雪原にプログラムで制御された除雪機?でSNSと連動させたキャンペーンを紹介していましたが、この事例でもわかるように、クリエイティブにおいてソフトウェアとハードウェアをコントロールして新しい表現の形を作ることは一般化してきています。

またソフトとハードを駆使してるという点で、YourMajestyはUnit9と同じようなグループに入ると思いますが、Unit9と決定的に違う点として、クライアントとのクリエイティブのプロセスを重要視しているところがあります。おそらく、YourMajestyはクライアントとダイレクトにプロジェクトをすることが多いため、前に書いたEpic Agencyのような形で、独自のクリエイティブプロセスができたのかもしれません。

 

エンターテイメントと結びつくデジタル —Moment Factory

日本でいうライゾマティクスのような、さらにエクスペリメンタルに特化したプロダクションも増えてくるようになりました。その中でも世界トップレベルなのが、今回トークに参加していたMoment Factory。

印象的だったのが「現代のキャンプファイヤーを作っている」という意識でクリエイティブを作り出していて、どうしたら人が本能的に集まる場所を作れるか、という考え方がベースにあり、それをデジタルクリエイティブで実現していくという点が印象的でした。Moment Factoryなどのエンターテイメントと強く結びついたクリエイティブは、自分が普段している仕事の内容とは全く違うので、考え方が根本的に違うような気がしていましたが、人にある種の本能的な感情を想起させるというスタート地点は似ているように感じました。

次ページ 「クライアント実績よりも」へ続く

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