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AIコピーライター「AICO」と働いてみたら、コピーの未来が見えてきた

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そもそもコピーは、たった一人の天才が生み出すものなのか?

またこのプロジェクトを始めて、一つ感じたことがある。それは広告業界には「コピーは一人で書くもの」という思い込みがあるのではないかということだ。

コピーが生まれる過程では、クライアントや営業担当の何気ない発言や、妻や子どもとの何気ない会話、そうした色んな人のコトバや想いがぶつかって、一言の広告コピーに昇華されていたりする。しかし普段は、成果物としてのコピーだけが独り歩きする。「一人で書かなきゃ」という思い込みが、コピーライターを孤独にしたり、コピーライティングにおけるコラボレーションを心理的に妨げてきた面もあるのではないか。

そもそもこのプロジェクトは2年前、私と福田、狩野教授というたった3人から始まった。しかし現在では、「AIプランナーズプロジェクト」として、東京本社のコピーライター・プランナーをはじめ、関西や名古屋などの地域電通、電通デジタルなどのグループ、さらにはプロダクション各社を巻き込んだ50名以上が参加する全社的プロジェクトにまで成長した。

現在、若手からベテランまで役職や地域を超えて、有志のコピーライターたちが「AICO」のために新たに大量のコピーを書いて教え込む「先生」になっていただいている。静岡大学の狩野先生のほか、さまざまなプロダクションのメンバーたちも得意分野で連携し、最適なアルゴリズムやUIの開発に携わっていただいている。

さらに「AIマーケター」(MarketingAI:MAI)をはじめ、さまざまな領域で、「AICO」から派生したさまざまなプロジェクトが生まれつつある。またコピーライターはもちろん営業・ストプラ・プランナーなど、さまざまな立場のユーザーからフィードバックをもらいながら、今も「AICO」は少しずつ進化している。

次ページ 「人間とAIとの「集合知」で、新たなコピーの未来を紡ごう」へ続く