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コラム

#石井リナのゆとりですがなにか

InstagramやAdobeが掲げる「ストーリーテラー」という概念

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こんにちは、石井リナです。

先日アドビ システムズ(以下アドビ)が行う、クリエイティビティに関する祭典「Adobe MAX」に招待いただき、そのイベントの様子をお伝えしようと思います。

Adobe MAXとは世界各国のクリエイターやデザイナーが1万2000人ほど集まる、文字通り世界最大級のビジネスカンファレンスです。イベントの中では、主要サービスのアップデート情報や基調講演が行われ、その内容に会場が熱狂しました。

最新技術の紹介にとどまることなく、著名なクリエイターたちが自身の活動について振り返るセッションも用意されていました。加えて、夜にはレディ・ガガなどの音楽プロデューサーであり、DJとしても知られる、マーク・ロンソン氏がライブパフォーマンスをするなど、エンターテインメント性溢れる華やかなイベントです。今回は注目すべき、テクノロジーやメッセージに触れていきます。

AIは人間の仕事を奪うものではない

マーケティング業界でもAIは注目のテクノロジーです。そして、Adobe MAXの発表の中でも最も注目されたテクノロジーは「Adobe SENSEI(アドビ センセイ)」です。Adobe SENSEIとは、Adobe製品のためのAIプラットフォームのこと。

例えば、自身で描いたラフ画をPCに取り込むと、その絵の要素をAdobe SENSEIが分解。宇宙の中に女性がいるという図であれば、そのラフ画から「宇宙」「女性」などの要素を理解し、適したイメージ写真を提案してくれるというもの。また、使用履歴から好まれるデザインを提案してくれ、音声機能にも対応しています。

自身でイメージを選択する時間が省け、ものの5分程度でポスター画像などの制作ができるのです。そして、「iPhone8のグラフィックイメージを作って」と音声で投げかければ、自動でリサイズしたデザインを制作してくれます。

こうしたポスターがものの5分で完成する

こうしたAdobe SENSEIの機能に対して、エグゼクティブバイスプレジデント兼CTOのアベイ・パラスニス氏は、以下のように話しています。

「AIは人間の仕事を奪うと話されている。しかし我々はそうは考えていない。クリエイティブな仕事に集中し、みんなのクリエイティブ表現をより豊かにするためのものだ」

とは言え、AIによって今までデザイナーやクリエイターが行っていた仕事の、ある部分は簡略化されるはずです。私はデザイナーではありません。しかし、「追ってくるものから逃れないといけない」というような焦りにも似た気づきは、間違いなく私の中でもありました。

次ページ 「顔にプロジェクションマッピングをするサービスも」へ続く