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英語学習が続いている人に共通する「無理しない英語との付き合い方」とは

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やり続ける機会をつくる

最後、3つ目の考え方です。昔受けた研修に、7つの習慣研修というものがありました。その研修の中でやったのは、自分のやっている仕事のすべてを「緊急度」と「重要度」の軸にプロットするという作業です。当然のことながら、「緊急度」と「重要度」がともに高いものは、真っ先に取り組むべき仕事です。しかし、「重要度」は高いのに、「緊急度」が低いものは後回しにされてしまいがちで、結局手付かずになることも多いのです。その重要度は高いのに緊急度が低い領域の代表格、それが英語の勉強なのです。このように、後回しされがちな英語学習にいては、どのように前向きに取り組んでいくのか、というのがポイントになるわけです。

私がやっていることの一つは、まず、Gmailや Outlookなどのカレンダー機能で、年間を通して先に時間に入れてしまうことです。例えば、毎週火曜日と木曜日の朝8時半~9時半に英語の勉強をする、などのように年間を通じて先に入れてしまうのです。そのようにすることで、リマインダーがその時間になると飛んできて、あたかも第三者からやる時間ですよ、と言われているような気持ちになります。

もちろん他の予定が入ってきてしまうやむを得ないときもありますが、その時はその代わりにどこかの時間を当てようとか、できなかった分を取り戻そう、という気持ちにもなります。

語学の勉強は地道で飽きやすい勉強だと思います。誰だって、勉強すればするほどできるようになると思いますが、それでもなかなか続かないのが語学学習の真実でしょう。まさに、ダイエットと一緒です。その飽きやすいプロセスをいかに継続させるかというところに工夫が問われています。今回の書籍の執筆にあたり、多くの語学学習者にインタビューをしたところ、成功している方は、無数にある英語の勉強法を、いろいろと試していることが分かりました。それは「飽きやすい自分の脳みそをだましている」ような印象さえ受けました。

多くの英語学習者が聞いているポッドキャストや、スマホアプリなど、レベルや状況に応じた適切な学習方法や素材がたくさんあふれているのが、現代のメリットだと思います。数ある英語学習機会を活かして、飽きたらすぐやり方を変えつつ、着実に前へ進み続ける。英語を頑張っている友達と会って、英語学習方法を聞いたり、刺激を受けたりすることも一つの機会でしょう。そのような機会をいかに作っていけるか、それも大事なポイントではないでしょうか。

<ポイント>
自分の脳をだまし続けて、英語学習を前へ進み続けられる機会をつくっていこう。

さいごに

今回の書籍を執筆するにあたって、英語学習に成功している人に共通しているポイントは、「無理しない」ということがわかりました。でも、一方で、その人たちはみんな英語ができるようになりたいという強い思いを持っていたり、悔しい思いをしたことがあったりしていて、明確な目的意識を持っていました。そのために、色んな学習方法を次々とトライアンドエラーで試していて、誰一人ずっと同じやり方だけで学習を継続している人はいませんでした。学習方法は変えていっても、彼ら、彼女らはみんな前に進んでいっているのです。

そういった話を聞いていると、英語学習の継続に無理は禁物だけど、成功者に共通する学習方法として、「無理をしない環境を、全力でつくる」という傾向があることに気が付きます。学習自体は無理しないけど、続けられる学習方法については全力で考えて、そのような環境をつくっていく。勉強そのものに力を入れるよりも、環境づくりに力を入れてみる。英語の学習に行き詰まったら、たまにはそんなことを考えてみてはいかがでしょうか。

 
付録: 『マーケティング英語の教科書』で紹介した英語学習者の学習法の一部
・ポッドキャスト:This American Life
・ポッドキャスト:バイリンガルニュース
・文章添削サイト:IDIY アイディー
・スマホアプリ:POLYGLOTS
・スマホアプリ:Mikan(英単語)
・その他:英会話カフェ
・その他:Vital Japan(日本最大の英語コミュニティ)

※『マーケティング英語の教科書』にも購入者特典の音声教材がついています。ぜひご活用ください。

 


書籍案内

マーケティング英語の教科書—完璧ではなくても、仕事で自信を持てる英語—』(3月14日発売)
ビジネスにおける英語は、完璧である必要はありません。本書では、ネイティブのようには話せなくても、ビジネスの現場で頻出する「型」を知って、効率的に現場で使える英語を身に付けることを目指します。