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英語学習が続いている人に共通する「無理しない英語との付き合い方」とは

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松浦良高

前回のコラム「世界の共通語は下手な英語!〜日本人が自信をもって英語を話すための3つの方法」では、自信を持ったスピーカーになるための方法を3つご紹介しましたが、そうはいっても語学学習は地道なもので、時には不毛にすら思えるかもしれません。そんな時、先人たちはどのようにして学習のモチベーションを保ったのでしょうか。著書の執筆にあたって多くの語学学習者にインタビューした経験からわかった、成功している人に共通する「学習のポイント」を紹介します。

社内外で様々なビジネスパーソンにビジネス英語を教えていて、一番多く聞かれる質問は、「どのようにしたら英語が上達しますか?」という質問です。

英語の上達というのは、多くの人が望んでいることで、かつ、多くの人が悩んでいることでもあります。それはもちろん簡単なことではありませんが、私のこれまでの経験から、効果的なビジネス英語の学習方法というものは確かにあります。書籍の中でも、多くの「具体的な手法」(HOW)をご紹介しましたが、わたしはそれと同じくらい、あるいはそれよりも、学習の原動力となる「学習に対する考え方」(WHAT)が大事だと考えています。学習に対する正しい考え方があれば、自然と正しい手法で学習できると思います。今回のコラムでは、ビジネス英語上達のための3つの考え方をご紹介したいと思います。

無理しない習慣(クセ)をつくる

一つ目の考え方は、無理しない、ということです。著書にも書きましたが、私は「6割で進む」ということを語学学習の時のモットーにしています。単語やフレーズを学んでいても、私を含めた多くの人々は天才ではないので一回では覚えられません。一度学んだことがすぐに覚えられなくても仕方がないと割り切って、自分に優しく進むことが大事だと思っています。

先日対談した元同僚のPRディレクターは、ダイエット、筋トレ、家計簿などの継続を成功させた経験から、やる気のエネルギーは有限であることに注意すべき、と提唱していました。高い目標を設定し、アクセル全開で勢いよく急坂を登ろうとすると、数日でガソリンが切れてしまって、やろうとしたことが続かずに逆にマイナス(リバウンド)になってしまう危険性が高いということです。自分のやる気は有限ということを認め、マラソンのように、いかに無理をしないか、という意識を持つことが大切です。

もう一つ、私が意識していたことに、「先生には3回まで同じ質問をしてもいい」ということがあります。語学学習をしていると、「あ、これ前にも学んだけれど、覚えてない……」と感じることがあると思います。その単語やフレーズ自体は忘れているのに、不思議なことにそれを学んだ記憶だけは残っているんですよね。こういうときも、忘れちゃっても仕方がないと思っています。いちいち気にしていたら、前に進めないと思うんです。

ただし、これだけは気を付けています。それは、「3回聞いたら、絶対に忘れない」ということです。なぜなら、3回も聞くような単語やフレーズは、それだけ頻出するということだし、それだけ覚えておいた方がいいと言えるからです。そのように意識することで、大事なところはしっかりと覚える、という体質になれるのではないでしょうか。

いずれにしても、英語とは長い付き合いになりますので、まずは無理をしない取り組み方が何よりも大事になります。

<ポイント>
自分に厳しくして続かないよりも、自分に優しくして6割で進むほうが良い。英語という長旅に無理は禁物。

次ページ 「できるようになりたい強いキモチをつくる」へ続く