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私はどのようにしてコンフィデント・スピーカーになったか。日系飲料メーカー勤務Hさんの場合

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—では、会社に入ってから急激に英語ができるようになっていったのでしょうか。

会社には、2000年に入社しました。もともと外交官になりたかったんですが、勉強についていけなくて、あきらめて、就職活動して、今の会社に受かったんです。

入社した頃に北米に子会社ができまして、当時から「これからは海外だ」と言われました。語学枠で入社した同期もいたのですが、私はトラックで自動販売機を回り、飲料を補充していくような仕事に就きました。でも私は英語好きだから、トラックの中でもAFNラジオを聞いていました。そのころは別に、将来英語に関連する仕事ができるとは思っていなかったのですが。

入社して4、5年目で、キャリアを考えたときに、一般的な大手の英会話教室に行き始めました。1年間やったんですが、あまり上達した感じはしませんでした。きっとそれは、日常的に使わないからでしょう。今振り返って思えば、仕事でも必要性がなかったので、モチベーションも高くはなかったのだと思います。

—では次の転機はいつだったのでしょうか?

2006年ごろ、社内で海外研修が公募になりました。1年目は受からなくて、その翌年に幸運にも受かることができました。晴れてニューヨーク事務所に1年間行けるようになったんです。その当時はまだTOEICも630点くらいでした。販売担当だったので、向こうでも販売をやっていましたが、1年やって帰ってきたらTOEICは825点になっていました。この1年間がターニングポイントになりました。

—1年間行って、TOEICの点数にも表れているように、英語ができるようになりました。その時の感想はどのようなものだったのでしょうか。

昔は、TOEIC825点って、ものすごくペラペラになるイメージだったのに、そうでもなかったことに驚きました。例えて言えば、すごい筋肉がついて、なんでも英語である程度は返せる。でも、柔軟性がないから難しいことは言えない。思っているよりもペラペラではなかったのです。

—英語というのは奥深いですよね。なかなか簡単にはゴールには行きつきませんよね。

帰国してからも、CNNとかを見ていのですが、忙しくて、なかなか勉強には手をつけられなかったです。モチベーションがまた高まったのは、去年、国際部に異動になったからです。そこで、自分の実力不足を感じて、それをどうやって埋めるかと考えていました。どうやったら、その実務で必要な英語を効率よく学べるか?いまさら、日常会話ではないし、旅行会話でもないし、と思っていろいろ探していたところ、宣伝会議のEMCマーケティング英語講座を見つけました。

—マーケティング英語講座を受講しながら、受講期間中にアメリカ出張が決まり、現地で英語プレゼンすることも決まりました。

自社のグローバル戦略を改めて海外オフィスにプレゼンする必要があったのです。けっこうなプレッシャーがありました。

—現地の人たちもそういう場合は必ずしもウェルカムしてくれるとは限りませんし。結局は、うまくいったのでしょうか?

原稿もあるし、ちょっとアドリブも入れながらやれました。マーケティング英語講座の授業で習った、心構えとか、一言とか、すごく役に立ちました。

プレゼンにも自己紹介を入れるとか、自分の幼少時の写真を入れるとか、そういうティップスも取り入れてみました。こういうことは、通常の英会話教室やビジネス英語のセミナーに行ってもできるようにならないと思います。

—講座に通うことで、コンフィデント・スピーカー(自信のあるスピーカー)になれたと思いますか?

最初、同じ受講生全員の前でプレゼンしたときは、やっていきたいなと思う気持ちと、やっていけるかなと思う気持ちが交錯していました。でもやった後では、度胸がつきました。この講座は独特だと思うんですよ。完璧な英語ではなくて、堂々とした英語というのは、知らなかったわけじゃなかったのですが、あの環境で言われると納得感がありました。

あと、単なるビジネス英語ではない、マーケティングに特化しているというのがよかったです。決めた要因もそれでした。外国人講師と日本人講師の両方がいて、ネイティブではないけれど英語でビジネスをしている、いわばロールモデルを見られたのもよかったです。気負わずにやればいいんだという安心感がありました。

例えるならば、自分中に英語の骨がないと、ただ本を読み漁っても、流れて行ってしまうようなものです。私はようやく英語の骨ができたと思っているので、今後どんどん肉をつけていく道筋ができた気がします。そこが一番よかったところです。単語とかをたくさん学んだ、というよりも、英語で仕事をしていく上での心構え、気持ち、スタンス、そういったことを学びました。

次ページ 「長く英語と付き合っていくために」へ続く


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