コラム

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レッドブルは、なぜイベントを多数開催するのか?

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結果をどうみるか?

ちなみにスポンサーシップを考える際には、企業としての長期的な戦略が必要だと思っている。一過性のもので何かを仕掛けてみてもなかなかうまくいかない。年間プランの中での戦略を立てることがある中、一つひとつにKPIやROIを設定することは重要だが、アスリートやイベントとなるとその一つだけで結果が出せることがなかなかないのも事実である。

W杯やオリンピックといった大規模なイベントをみていても、アスリートが一回戦で敗退すれば、メディアや観客の盛り上がりに天と地と差が出て来て、あっという間に話題が次のトピックにいってしまう。つまりその一回だけの結果を求めると失敗に陥る可能性が高いこともあり、長期的な目的意識を持ってどうできるのかを考えていくくらいの企業戦略が必要だと思っている。特に個人アスリートへのサポートは、結果のみならず、怪我やシーンの状況など複雑に絡んでくる。ここをどこまで考えて、一緒に歩んでいけるかが鍵となるのではないか。

最初に戻るが、もともとレッドブル=イベントスポンサー的な言い方をされることが多いが、殆どは主催イベントだった。つまり単なるスポンサーではなく、場所の選定、計画、スポンサー企業集め、制作、運営まで全てをやってしまう集団が企業内にいる(こう書くと本当に厄介な企業だが)、それが良さである。だからこそ、様々な側面で目が肥えたことも事実で、両者(主催とスポンサー)の立場に立って物事を見て、何が全員で成し遂げられるか、個々のメリットは何か、果ては社会的なインパクトまでを考えることもできるようになる。

ブレイクダンスやeSportsといったシーンの存在が確立される前から先見の明を持って始めたものから、お寺やお城でこんなスポーツをやったら面白い、アスリート自らがやりたいといった突発的に出て来たアイデアから始めたことも、それを真剣に追求することで、大きなものに成長する機会があるので、常に広い分野への興味とシーンや支援してくれる団体とのネットワークがどう作れるかも鍵である。

長田新子
一般社団法人渋谷未来デザイン 事務局次長兼プロジェクトデザイナー

AT&T、ノキアにて、情報通信及び企業システム・サービスの営業、マーケティング及び広報責任者を経て、2007年にレッドブル・ジャパン入社。最初の3年間をコミュニケーション統括、2010年から7年半をマーケティング本部長として、日本におけるエナジードリンクのカテゴリー確立及びレッドブルブランドと製品を日本市場で浸透させるべく従事し、その後独立。現在は2018年4月に設立された一般社団法人渋谷未来デザインの事務局次長兼プロジェクトデザイナー。

 

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