コラム

ビデオコミュニケーションの21世紀〜テレビとネットは交錯せよ!〜

「ひたすら量」から「先に質、次に量」へ。広告の指標が変わろうとしている。

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視聴率が世帯から個人になると、何が変わるのか?

視聴率が世帯から個人に変わると何が違うんでしょう。まず、ざっくり数字の平均感覚が違ってきます。5軒のうち3軒がある番組を見ていると、60%になります。でももし、5軒に14人が住んでいて、実際に見ているのが4人だとしたら個人視聴率は28.6%。先のチラシにはそんな具体例も書かれていました。

だから個人視聴率は、世帯視聴率よりも低く出ます。おおよそ5割6割くらいだそうです。ただでさえ、昔より視聴率の水準は下がっているのに、さらに下がっちゃって大丈夫なの?

そんなことは表層的な話で、本質的な話が大事。この話の本質は、視聴の質がこれから問題になるでしょう、ということです。世帯が個人になっても測るのが量であることは同じじゃないか、と思う人もいるでしょう。でも個人になったので、さらに細かく見ることができるようになった。微分積分ができるようになった。そこが重要。

「個人全体」を数値で出すのですから当然「F1個人視聴率」も出せます。ということは、例えば関東のF1の人口がわかれば「F1が何人見たか」も推計できますね。例えば「このドラマは関東でF1層が260万人視聴した」とか言えるわけです。そうすると広告主としては「うちが届けたい層の3分の1にはリーチできたな」とか言えるじゃないですか。

F1しか相手にする必要のないプロモーションなら、それがわかればいいし、それがわかることが重要。そうなると、世帯視聴率は高くても低くてもいいことになります。いや、世帯視聴率は低い方がいいとさえ言えます。だってその分、安いんでしょうから。

「世帯から個人」にはそんな延長線上の考え方が見えてきます。ということは、世帯から個人になっても結局、量じゃないか、ということではないわけです。「世帯から個人」は「量から質」でもあるのです。メディアの価値はこれから、「量から質」にシフトする。もう少し正確な感じでいうと、これまでは「ひたすら量」だったのが、これからは「先に質、次に量」に変わるのだと思います。

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