根底にあるのは“自由な心持ち”
—スクープの新しい形と言えそうですね。
そう言っていただけるとありがたいです。スキャンダルを暴くのは文春がやっていますから、『週刊文春WOMAN』は、話題の渦中にいる当事者に、ご自身の言葉で自由にモノを言ってもらうような雑誌でありたいと思っています。
—様々な人が自由に意見を言える雑誌にしたい、と。
『文藝春秋』を創刊した作家の菊池寛は、創刊の辞で「私は頼まれて物を云うことに飽いた。自分で考えていることを、読者や編集者に気兼なしに、自由な心持で云ってみたい」と述べましたが、『週刊文春WOMAN』の連載陣はまさにそんな感じです。
例えば内田也哉子さんの連載。次回のGW号では、也哉子さんが谷川俊太郎さんと対談しているのですが、対談の場に私は同行しませんでした。也哉子さんの発案で、ひとりで会いに行き好きなように話して原稿を書くという、ちょっと変わった流れです。2時間半も話したということなので、横で聞きたかったなぁとは思いましたが(笑)。編集者がいないからこそ踏み込んだ内容をゆったり話せたんだろうと思います。
今後も、様々な部署での経験を総動員しながら、常識にとらわれずに人間の面白さを描く雑誌をつくっていきたいと思います。
Q. 休日の過ごし方は?
創刊号をつくっていたときは、「果たしてできあがるのだろうか」と思いながら必死でつくっていたので、仕事以外ほぼ何もしていません。長男にも「高校生なんだから朝ごはんは自分で食べて」と(笑)。普段の休日は、次男の少年野球の練習当番があったり、録画がたまったテレビをチェックしたり、たまにライブに行くこともあります。
Q. どんな学生でしたか?
根暗です。高校時代はサッカーの追っかけでした。Jリーグ発足前で、ファンも少なかった時期です。クラブ事務所に電話して練習の開始時間を教えてもらったり、雑誌や本を読み漁ったり。今と変わらないですね。そのころ、学校の図書館で選手の人間性に迫るスポーツ誌を見つけ「なんていい雑誌!」と思ったら、文春の『Number』でした。
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