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クリエイターに聞く、TikTokが広げるコミュニケーション — 越智一仁(電通)

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いまさまざまな表現に活用できるアプリとして注目を集めているTikTok。そこにはどんな可能性があるのか。宮崎県小林市のPR動画「ンダモシタン小林」など、話題のWeb動画を手がけてきた越智一仁さんに聞いた。

参加しやすいTikTokコンテンツは“ブランドキャラクター”を育むハブになる

越智一仁(おち・かずよし)
電通 CDC/Dentsu Lab Tokyo コミュニケーション・プランナー。映像表現、デジタル、PRなどが得意領域。主な仕事は、王子ネピア「TissueAnimals」、宮崎県小林市「ンダモシタン小林」、江崎グリコ「GLICODE」、ヤフージャパン「聞こえる選挙」、クボタ「米米米米」、ヤッホーブルーイング「チームビールディング」など。

電通 コミュニケーション・プランナー 越智一仁さんはデジタルネイティブ向けの新ツールとして注目されるTikTokについて、「僕らの世代からすると、直視できないほど“まぶしい”のですが、ユーザーたちの骨太なインサイトにはかつての自分と共通するところもあります。僕らも中高生の頃、友達同士で変なポーズの写真を撮るなど、他の人にはどうでもいいことをやたらと面白がっていた経験があります。

僕らにとって文化祭や体育祭は数少ないステージでした。イケてる友達はプリクラでシェアしていました。今も昔も共通しているのは、練習したものを披露する時の緊張感、褒められた時の高揚感。見る側のドキドキする感覚です。これはいつの時代も、きっと変わりません。そんなTikTok的精神を、“驚嘆”や“共感”でくすぐってあげれば、世代を問わず体験を共有できるメディアとして活用できるのではないでしょうか」と語る。

コミュニケーションツールとしての動画の魅力は、つくる側がまとめやすく、見る側が楽しみながら知ることができる点にある。さらに、ほかのSNSにはないTikTokの魅力は15秒という尺の短さだ。

「見る側にとって消費しやすいコンテンツです。ダンス、失敗動画、ノウハウ動画、面白い発明品、人生の節目を切り取ったものなど、TikTokユーザーは、プラットフォーム側が考えてもみなかった使い方や遊び方をどんどん発明している。そんな多彩なユーザーの創作意欲を尊重している点が、コミュニケーションツールとして面白いと感じています」。

一方、つくる側にとっても短尺のほうが参加しやすい点も挙げる。TikTokにはタイムラプスやコマ送りなどが簡単にできるフィルターがビルトインされており、日常のワンシーンを盛ったり、リップシンクやお笑い動画の当て振りも簡単だ。「具体的に何をつくるかを決めていなくても、模倣というフレームに乗っかるだけで始められることが参入障壁を下げていると思います」。

他のSNSに比べて広告とコンテンツの境が曖昧なTikTokの持ち味を活かすには、広告らしからぬ顔つきに設計することが鍵となる。「企業が中長期的にSNSを活用するときは、アカウントを継続的に使って、『この企業が発信するものはいつもいいな、好きだな』と感じてもらえる人格というか“社格”みたいなものを育んでいくことが重要です。そのために、発信者のメッセージと受信者の楽しさとを、バランスよく組み合わせていかなければなりません」。

最近TikTokを絡めた依頼が増えてきたという越智さんだが、小林市の高校生と一緒にローカル動画をつくる活動をした経験から、TikTokを使った地方創生に挑んでみたいと意欲的だ。

「アイデアはいろいろあります。かつての『アイス・バケツ・チャレンジ』のような社会貢献的なコンテンツだって実現可能かもしれません。ですが、TikTokに限らず、何か一つの施策で複雑なマーケティング課題をすべて解決するのは難しい。そのためただ動画を作って終わりではなく、TikTokから店頭へ、TikTokからYouTubeへと、別のメディアと組み合わせるハブとして使い、認知や理解の道筋をつくることができるのではないかと思っています」。

TikTok クリエイティブ事例 —日本マクドナルド/『500円バリューセット』

#ティロリチューン

目標は、10代の心とマクドナルドのバリューセットを強くつなげること。マスでは動きづらい世代を動かすために、私たちは0からTikTokクリエイティブを生むことに挑みました。テーマは「バズ動画」から「バズ#」へ。「見たくなる動画」から「マネしたくなる動画」へ。振付も楽曲も自分たちの手で制作したティロリチューンは4月時点で企業アカウント最高の1.5億回再生、6.5万投稿を突破。これまでにない仕事になりました。
(TBWA\HAKUHODO コンテンツプランナー 池田昂平)

企画制作
TBWA\HAKUHODO
ECD
近山知史
CD
田中裕二
AD
上村昌
プロモーションプランナー
原口亮太
C
藤嶋童夢
コンテンツプランナー
池田昂平
ミュージックコンポーザー
高橋律仁
エージェンシーPR
深津広孝、緑川正人、斎藤竜太郎
シニアアカウントディレクター
和田洋明
アカウント・スーパーバイザー
松本大地、山﨑真司
AE
西村岳

 

TikTok、音楽関連11レーベルとグローバルプロジェクト始動

ショートムービーアプリ「TikTok」は、メジャーレコード会社と未契約のミュージシャンを応援する新プロジェクト「TikTok Spotlight」のスタートにあたり、4月4日、都内で記者発表会を開催した。

「TikTok Spotlight」はTikTokでは初の試みとなる世界で活躍できるアーティストの夢を支援するグローバルプロジェクト。審査は今年4月から9月にかけて3回にわたって行われ、グランプリには大手レーベルとの契約のチャンスやTikTokでのプロモーション支援、ミュージックビデオの制作サポートなどの特典が与えられる。

審査は現役ミュージシャン・プロデューサーら15組が行うほか、TikTok内での実績などを加味した形で進められる。発表会では、ナオト・インティライミ、PRIZMAX、chay、MONKEY MAJIKら10組が登壇。終盤には、MONKEY MAJIKの楽曲で本アプリで人気に火が付いた「ウマーベラス」を参加アーティスト全員で踊るパフォーマンスを見せた。

歌手のナオト・インティライミは本企画について、「僕らの時代はデモテープを地道に売り込むしかなかった。TikTokを使ってスマホひとつで自分を売り出せる環境があるのはすごいことだしチャンスだと思う。けど同時に多くの人にチャンスがあるということ。競争相手がひしめく中でどう個性をだすか。恐れることなく何度でもトライしてほしい」と、エールを送った。

TikTokを運営するByteDanceのグローバル・ビジネスディベロップメント シニアディレクター 井藤理人さんは、新プロジェクトについて「TikTokと音楽は切り離せない存在。高いアクティビティをもつ本アプリを通して、新しい時代で活躍する存在を発掘していきたい」と語っている。

応募については5月31日までの期間でTikTokへの動画アップロードの形で行い、最終審査では8月16日から18日に開催される音楽フェス「SUMMER SONIC 2019」内でのライブ審査も行われる。



お問い合わせ
ByteDance X Design Center
TEL:03-6258-0188
E-mail:pr@tiktok.com