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コラム

NYから解説!日本企業のグローバルブランディング

社長の腕組みは絶対NG! 企業ブランドにふさわしい経営者のポートレートとは

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肌艶・血色良く、健康的に見えるように

年齢・肌の色を問わず、健康的に見えることはエネルギー値の高さを印象付ける。鮮やかで透明感のある肌感が望ましい。そのためには、肌ムラをなくし、必要以上のテカリは抑えておく。後の画像修正ではなく、撮影する時点で整えられている写真は、完成度が非常に高くなる。ヘアカットなどは、1週間くらい前を目処に行っておく。

まとめると、以下のようなポイントがある。

■チェックポイント
・肌ムラ・テカリを整える
・唇がカサつかないようにする
・髪はふわふわしない様、自然な感じに収める
・髪のカットは1週間くらい前に済ませる

また、撮影直前や撮影時にもポイントがある。

■チェックポイント
・Vゾーンのバランスを整える
・上着の襟とドレスシャツの襟の出方
・上着のゴージライン(上衿と下衿のつなぎ目)にドレスシャツの襟先が収まっているか
・上着の袖からドレスシャツの袖が出る長さ
・しわが出ていないか
・細かなゴミがついていないか
・上着の胸部分が浮き上がっていないか
・靴紐の状態は整っているか
・上着のポケットに入っているものは、すべて抜く
・メガネ(レンズ)を綺麗にする(ブルーライトカットレンズのメガネは撮影に不向き)
・社章以外は外す(社章もはずしていい)

最も良い笑顔がどのようなものか知っておく

大抵の企業の社長ポートレートは胸から上。なので、腕は自然に下に下ろす。曲げるとスーツにしわができてしまうからだ。

繰り返しになるが、企業トップのポートレートでは、「腕組み」は御法度。しかし、それでも「腕組み」ポーズを取り入れることがその企業ブランドに必須であり、社長のプレゼンスにも適しているという場合は、どうかそのマイナスイメージを補って余りあるだけのプラスのイメージを他の箇所でバックアップするくらいの意識でいてほしい。

もしフォトグラファーから腕組みを指示された場合、「腕組みの写真は適していないのでは?」と伝えることが大事。被写体が写真慣れしていないため、ポーズがなかなか決まらず、ウォーミングアップ的に腕組みをさせる場合もあるようだが、紛らわしいことは避けておこう。

長らく、日本では証明写真を撮る際に笑ってはいけないとされてきた。そのため、カメラを前にして、「笑って」と指示されてもできない方が非常に多い。ところが世界中のトップのポートレートを見ると、自然な笑顔の写真ばかりが並んでいる。それは自信と余裕の表現であり、見る相手に対して確実にポジティブな印象を与える。

例えば海外のカンファレンスのポスターやパンフレットで、登壇者の笑顔の顔写真が並ぶ中、真面目だが表情が固く、笑顔ひとつない日本人社長の顔が入っても、誰も興味を持たないだけでなく、異様に思われることだろう。まさにノイズでしかない。

以前、NYの某社CEOにインタビューをした際、「日本人はとても礼儀正しく優秀で素晴らしい、強いてアドバイスするとしたら、smileですね」とおっしゃった。確かに笑顔に慣れていない。特に撮影時のように意識して笑おうとすると、表情が不自然で固くなってしまう。日常から、自分の最も良い笑顔がどのようなものか、知っておくと良いだろう。

社長のポートレートとは、その会社の印象を左右する。ただ、カッコよく/綺麗に撮ってもらうことが社長のポートレートのプライオリティではない。特別に盛る必要は一切ないので、最適かつふさわしく、世界の舞台で他国のトップ・エグゼクティブと写真が並んだ時を想像し、何を改善すべきかを分析することから是非始めていただきたい。