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コラム

澤本・権八のすぐに終わりますから。アドタイ出張所

100億円の資金調達に成功した起業家が考える「逆張り思考」とは?(ゲスト:dely 堀江裕介)【後編】

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毎年夢が大きくなるように、唯一の目標は挑戦し続けること

権八:ここからは、孫さんの話が出たのであえて聞きたいんだけどね。ソフトバンク30周年記念の時に、僕ちょうどソフトバンクの企業広告を担当していたんですよ。「300年ビジョン」っていう、今後のソフトバンクがどうなっていくべきか主張しているタイミングで。

30年頑張ってきて、孫さんは「今掲げるべきはI(アイ)ではなくて、WE(ウィー)だ」って言っていて。涙ながらに、僕らに対して考えていることを話してくれたんです。「私は情報革命によって、世界中の悲しみは無くしたい」と。孫さん自身、子どもの頃から嫌な思いをして生きてきた過去があるじゃないですか。世界をこう変えたいという話をされた時に、広告を作る側としてはすごい腹落ちして、「よし、頑張ろう」ってなるのね。

堀江さんが孫さんみたいになりたいってことは、良く分かったんだけど、今後はこういうことにチャレンジしたいとかってあります?

堀江:自分の目線だけで言うと、「毎年夢がでかくなる大人になりたい」と思っています。

権八:夢でかくなるって?

堀江:夢のピークって小学生で迎えることが多いんですよ。例えば、宇宙飛行士になりたいとか、プロ野球選手になりたいとか。多くの人において、夢ってシュリンクしていくんですよ。次第に、「現実的に〇〇になろうか」みたいに考えちゃって。

ただ、本を読んでいても思うんですけど、孫さんだけは別なんです。毎年ワクワクしちゃっているおっちゃんになっているというか。そういう大人になりたいって思っています。つまり、飽き性だから、結果が見えてしまうと面白くないんです。みんながやっていないこと、みんなができないことを想像して、毎年夢がアップデートされるような、夢が拡大し続けるような、そんな人生だったら最高ですね。

権八:個人ではなく、世の中に対してはどうですか?

堀江:世の中に対してもありますよ。ワーカホリックなので基本的に休みはないんですけど、この前久しぶりに土日休みで家にいまして。その時に、ふと孤独だなーって感じたんですよ。お金はあるのに不幸せな状態って、なんかこう、孤独という要素が大きいんじゃないかなと考えています。休日の時間を通じて、こういう気持ちを最近忘れていたなと痛感しました。起業した時は、世の中の負の感情を減らして、何でも良いんですけど楽しいとか笑えるとか、面白いっていう感情を増やしたいと思っていたので。最終的に実現したいことは、何兆円企業を作るみたいな単位の話を目標にするのではなくて、100年か80年か60年か分からないけど僕の人生を通じて、どれだけ悲しいことを減らして、どれだけ面白いという感情を増やせるかということ。その規模がデカければデカいほど、挑戦的で僕自身が面白いと感じますね。最終的に測れない指標ですけど、逆に測れるものを目標にしちゃうとつまんねーなってのもあるので。それがビジョンなんですけど、ここまで語らないと伝わらないんですよ(笑)。

権八:そうなりますね。

堀江:「あいつはただの成金野郎だ」みたいに思われたりして。ただ、今はそう思われていても良いんです。僕は点で見ていなくて、5年後とか10年後とか、そういう単位で見ているので。とにかく、挑戦し続けることだけが一つの目標ですかね。ワクワクしながら、誰も見たことのないような景色を見てやる!みたいな感じ。

中村:いいっすね〜!年の瀬にこの感じ。これ聞いている若い人とか、今日かなり触発されたんじゃないですかね。

権八:ほんとね。ラッキーだよ、こんな話聞けて。

中村:ありがとうございました!というわけで、今夜のゲストは日本最大のレシピ動画サービス、「クラシル」や、国内ナンバー1の女性向けメディア「TRILL(トリル)」などを運営されている、delyの社長、堀江裕介くんでした!ありがとうございました〜!

堀江:ありがとうございました。

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