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コラム

澤本・権八のすぐに終わりますから。アドタイ出張所

何もしないで終わってしまった日々も肯定したい。 コロナ禍で生まれた新曲『ミラノサンドA』(ゲスト:xiangyu)【後編】

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『ミラノサンドA』でやっと「自信持ってやっていけると思った」

中村:これからxiangyuさんはどんなアーティストになっていきたいと思っているんですか?

xiangyu:どうなって行こうかな?音楽業界に入るっていうこと自体、右も左もわからず、何の装備もないまま登山始めた感じなんですよ。歌詞の書き方もそうだけど、歌い方もわからない、「人前に立つってどういうこと?」っていうところから始まって今ようやく丸三年。ようやく「自分はこういうことをやりたい」っていうのを、自信持ってやっていけるなって思ったのが『ミラノサンドA』を出したタイミングくらい。

権八:え!めっちゃ最近じゃん。

xiangyu:世の中に作品を出すことは、自分の肉片を削るみたいに、自分の気持ちが削がれるんですよね。だから、楽しみと不安がずっと両立してる感じ。「自分の今のこの気持ちの、この作り方って、大丈夫かな?いいのかな?」って思うときはすごいあって。

でも今、ラップのつくり方や歌詞の乗せ方で、自分がやりたいことを初めて『ミラノサンドA』で挑戦した感じはあったんです。それをこれだけいろんな人に良いふうに受け取ってもらえたのが自信になった。「もっと挑戦できるな」って発見した感じでしたね。いろんな歌詞の載せ方とか曲のつくり方とか全てにおいて、もっと挑戦したいです。

権八:そうなんだ。『ミラノサンドA』で。

xiangyu:すごい挑戦だったんです。

権八:さらっとしれっと書いてるように感じるけど、いろいろ葛藤がありながらだったんだ。確かにみんなどう思うんだろう。『Go Mistake』(2019年)も『風呂に入らず寝ちまった』(2019年)もそうだけど、思い切った歌が多いじゃない?

中村:全然知らない人からすると「『こういう路線を狙おう』って思ってんのかな?」と思いきや。意外と本人の中に煩悶もあり、悩みもあり。

権八:「どういうリアクションがあるんだろう?」とは、常々、1曲ごとに思ってるの?

xiangyu:思いますし、音楽に限らず、どれだけいい作品であってもそれを出すタイミングが世の中とズレてると、ちょっと違うふうに受け取られることの方が多いと思うんですよ。別にタイミングをすごい狙うかって言われたら、掴みきれないところもあるから、自分が信じたタイミングで出すしかないなと思うんですけど。世の中のタイミング、自分の気持ち……いろんなものってずっと変わっていくもの。でもそれが当たり前だと思うから、バランスを取りながら自分もアップデートして、世の中に出してくのは、そんなに簡単ではないなとはいつも思って音楽をつくっていますね。

権八:意外と深く考えてるんですよね。

澤本中村:意外と(笑)。

xiangyu:意外と考えてますね(笑)。

権八:ちなみにね、聞いてみたい歌が『ひじのビリビリ』(2020年)。これは肘をぶつけると痺れるっていう歌?

xiangyu:そうですそうです(笑)

権八:そういう歌をつくるときもいろいろ葛藤はあるんですか?(笑)

xiangyu:そうですよ(笑)。

権八:本当?(笑)

中村:「私これでいいのかな」と思いながら、肘がビリビリする歌。

xiangyu:肘ぶつけて「曲にすべきか……どうしよう」ってなってますよ!(笑)

権八:面白いな!すごいよね、物事の切り取り方が。この面白さと、ぐっと来る、刺さる世界観と両方お持ちだから。すごい楽しみですね。

中村:などと言ってる間にそろそろお別れの時間が近づいております。改めて今後のご予定を。まず、最新曲『MANHOLE』!デジタルリリースで配信中ですので、聴いてみてください。そしてあとは、ドトール行ったら『ミラノサンドA』!

xiangyu:聴けますよ~!午前中・昼間、ぜひ聴いてください。

権八:これは行かなきゃね。

中村:この番組はTOKYO FMのデジタルコンテンツが集約されている『オーディ』でも、番組のトークのみ配信中です。もう一度聴きたい・知りたいという方は『オーディ』で検索してみてください。今夜のゲストはアーティスト・xiangyuさんでした。ありがとうございました!

xiangyu:ありがとうございました!

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