オレンジ色と三角形の箱が特徴の耐熱ポリ袋「アイラップ」。1976年の発売から半世紀近くが経つロングセラーだが、現在のパッケージは1978年頃から基本的な意匠を大きく変えずに続いている。その昔ながらの見た目に対して「なぜ変えないのか」と疑問を寄せる声も少なくない。
通常、パッケージデザインは時代に合わせて刷新されることが多い。SNSではアイラップのパッケージについて「昭和くさい」という声もある。それでも基本意匠を大きく変えてこなかった理由をAdverTimes.が取材したところ、想像以上に複雑な背景が明らかになった。
「日常」で役立つ耐熱ポリ袋「アイラップ」
SNSでデザインが話題に
アイラップは、-30℃から120℃まで対応する耐熱ポリ袋。特徴的な三角形のパッケージには、最後の1枚まで簡単に取り出しやすいという機能面の意味もある。
パッケージデザインに改めて注目が集まったきっかけは、漫画家・エッセイストの安彦麻理絵氏による7月5日の投稿だった。安彦氏は、亡くなった両親が暮らしていた家の台所に残されていたアイラップに触れ、「あの昭和丸出しデザインに胸がギュッとする」と投稿。「かたくなにパッケージデザイン変えない理由が知りたい」とつづった。
アイラップ公式も同日に反応。投稿では「何度も変えようとしました」としたうえで、普及地である日本海側エリアの販売店から反対意見が多く、デザイン変更を断念してきた経緯を明かした。昔から愛用している顧客が、店頭で見つけられなくなるという意見が大半だったという。「色と形で認識されているのだとか」とも説明した。
何度も変えようとしました…が、
普及地(日本海側エリア)販売店からの、
反対意見がとても多く断念し、、、いつの間にか半世紀が過ぎました😂
昔からご愛用されているお客様が、
お店で見つけられなくなるという意見が、
大半だったと聞いています。(色と形で認識されているのだとか…) https://t.co/aPlTGnt1jS pic.twitter.com/euSWCCmhtJ
— アイラップ【公式】 (@i_wrap_official) July 5, 2026
50周年記念として3月に発売された、1976年の発売当初デザインを再現した復刻パッケージ
同社によると、アイラップは「日本で初めて家庭向けに箱に入れて販売されたポリ袋」。発売当初は現在とは異なるパッケージで、現在のオレンジ色を基調としたものではなく、赤系の印象が強いデザインだった。
岩谷マテリアル デジタルコミュニケーション部長の坂本英明氏によると、現在のデザインに変わったのは1978年頃。その後は表示内容や細かな表記の更新はあるものの、オレンジ色の箱、三角形のパッケージという基本的な意匠は大きく変えずに販売を続けてきたという。

