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dポイントスタートで新アプリ―販促NOW<MOBILE APPLICATION>(33)

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ここでは、『販促会議』2016年1月号に掲載された連載「販促NOW-アプリ編」の全文を転載します。


コンビニで買い物をする度に店員から聞かれる「ポイントカード、お持ちですか」という質問。今後、さらにさまざまなところで聞かれるようになるかもしれない。

NTTドコモは既存のポイントサービスを強化し、12月1日から、「dポイント」としてリニューアルする。今までは、携帯電話料金の支払いで貯まったポイントは機種変更時の端末代金やオプション品の購入などに充てられていた。dポイントになってからは、ポイントで通話料金が支払えるだけでなく、現金の代わりとして、コンビニなどで支払いにも使えるようになる。

アプリでは自分が貯めたポイント数や、契約年数や貯めたポイント数によって変わるステージの確認ができる。ステージが高い人向けには、「プレミアムクーポン」として、JALのラウンジやホテルのランチなどが当たる。これらの情報もアプリ経由で見つけやすく、応募しやすくなる。

NTTドコモではdポイントサービス開始に合わせ、ローソンや日本マクドナルドと提携し、商品を割引で購入できたり、ポイントを多めに得られるキャンペーンを展開する。これまで、携帯電話会社のサービスといえば、当然のことながらスマホやケータイのウェブ画面で展開するのが一般的だった。しかし、dポイントでは、プラスティックカードを無償で配り、ユーザーには財布のなかに常に入れてもらい、支払いの時に提示してもらうという使い方がメインとなる。NTTドコモの加藤社長は「5400万のドコモユーザーだけでなく、他キャリアユーザーにも使ってもらいたい。発行枚数は1億を目指していきたい」と語る。

dポイントサービスはauやソフトバンクユーザーでもカードを持てば利用できる。ただし、ポイントを効率良く貯めるにはやはりドコモユーザーになったほうがいい。d ポイントを貯めていくうえで便利になりそうなのが、dポイントのアプリだ。自分のポイントがどれだけ貯まっているか、どのお店でポイントが貯まるか、どんなキャンペーンが展開されているかが、すぐ分かるという。

NTTドコモではクレジットカード事業も手掛けており、「dカードGOLD」を所有すると、携帯電話料金1000円で100ポイントが付与される。つまり、1カ月で1万円支払っていれば、それだけで1000円のポイントが付与される。年会費は1万円となっているが、ドコモをメインに使っているユーザーであれば、すぐに元がとれるだろう。

楽天スーパーポイントやT ポイントなど、ポイントサービスは花盛りだが、dポイントは「すぐに大量のポイントが貯まる」という点が他にはないメリットだと思われる。さらに5400万という顧客基盤は、すでにポイントを大量に持ったユーザーを抱えているという点も見ても、ポイントサービス競争のなかで、ダークホースが現れたといってもいいかもしれない。


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■プロフィール
石川 温氏(いしかわ・つつむ)
ケータイ・スマートフォンジャーナリスト。1999年に日経ホーム出版社(現日経BP社)に入社。『日経トレンディ』編集記者を経て03年に独立後、ケータイ・スマホ業界を中心に執筆活動を行う。メルマガ『スマホ業界新聞』(ニコニコ動画)を配信中。

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