第4話:インパクトって何?

この仕事には、ギャグになるほどカタカナが登場します。ターゲット、ローンチ、ストラテジー、ゲリラアド…しかも戦争ジャーゴン(Jargon:専門用語)ばかりでうんざりします。おそらくマーケットや生活者を奪い合う経済戦争の中枢機能を担っているせいかもしれません。

さらに日本にはカタカナ英語があって、英語本来の意味なのか、カタカナ特有の意味に変化してしまったのか、その見極めも難しい。ラーメンと聞いて全員の好みが違うように、カタカナ英語の解釈にも各人独自のテイストが入っているかもしれません。同じ言葉でも、中味が違う。普段使って分かっているつもりのシンプルな言葉が、実は曲者です。

随分前のこと。ある飲料のキャンペーン企画中に、「コンセプトを決めてから、企画するんですね」とCMプランナーが呟きました。「え、違うの?」即座に問い返すと、「茶の間のブラウン管(←当時は)に何が映ったらインパクトがあるか?真っ黒なTV画面と睨めっこしたりしますよ」との回答。コンセプトどころかペルソナさえ見えてないし、日頃から常にアンテナを立ててなければ何も映らない…インパクトって何だろう?と考えさせられる出来事でした。

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内田しんじ(DENTSU ONE CHINA(広州)/ ECD)
内田しんじ(DENTSU ONE CHINA(広州)/ ECD)

うちだ・しんじ/大学在学中よりコピーライター@プロダクション(1984-89)からスタートし、DY&R(1989-’99)→TBWA/JAPAN(1999-’04)ECDを経て電通へ。現在、DENTSU ONE@広州(2020-)。外資系と電通でほぼ半々(約15年ずつ)のキャリア。3つの代理店で3つのクルマ(VOLVO→NISSAN→Honda)を担当。ウイスキーやコニャックを担当するも下戸。1988年度TCC新人賞(講談社)、1994年カンヌシルバー(スーパーニッカ)、2000年朝日広告大賞(アップルコンピュータG3)、2003年カンヌファイナル(フリスク)、2004年アドフェストブロンズ(NISSANカウゾー)、2011年ギャラクシー賞(AC公共広告機構)、2013年ACC+ADCグランプリ(Honda負けるもんか)、2018年中国国際広告賞ゴールド(Acura China)など受賞多数。2013年全広連広告大学・夏期セミナー講師。

内田しんじ(DENTSU ONE CHINA(広州)/ ECD)

うちだ・しんじ/大学在学中よりコピーライター@プロダクション(1984-89)からスタートし、DY&R(1989-’99)→TBWA/JAPAN(1999-’04)ECDを経て電通へ。現在、DENTSU ONE@広州(2020-)。外資系と電通でほぼ半々(約15年ずつ)のキャリア。3つの代理店で3つのクルマ(VOLVO→NISSAN→Honda)を担当。ウイスキーやコニャックを担当するも下戸。1988年度TCC新人賞(講談社)、1994年カンヌシルバー(スーパーニッカ)、2000年朝日広告大賞(アップルコンピュータG3)、2003年カンヌファイナル(フリスク)、2004年アドフェストブロンズ(NISSANカウゾー)、2011年ギャラクシー賞(AC公共広告機構)、2013年ACC+ADCグランプリ(Honda負けるもんか)、2018年中国国際広告賞ゴールド(Acura China)など受賞多数。2013年全広連広告大学・夏期セミナー講師。

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