「瞬」を読む!
草場 滋(作家・メディアプランナー)
エンタテインメント企画ユニット「指南役」代表。
米エミー賞にノミネートされたテレビ番組「逃走中」(フジテレビ)の企画や、映画「バブルへGO!」の原作ブレーン、日経エンタテインメント!誌「テレビ証券」の連載など、メディアを横断したプランニング活動に従事。ホイチョイ・プロダクションズのブレーンも務める。著書には「キミがこの本を買ったワケ」(扶桑社)、「『考え方』の考え方」(大和書房)、「情報は集めるな!」(マガジンハウス)などがあり、マーケティング・企画関連で幅広く執筆活動を行う。
最新刊「一流の仕事人たちが大切にしている11のスタンダード」(実務教育出版)が12月18日発売。
このコラムについて
今、この瞬間にも、話題の店や様々なヒット商品が次々に生まれています。それらを丹念に見ていくと、社会の動きや人々の心理が読み取れるもの。数々のヒット企画やアイデアを生み出したプランナーが、独自の視点で世の中の話題の背景や裏側にある「意味」を探り、解説します。
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「個」の時代だから、ビッグイベント症候群
2月11日深夜。日本においても、ツイッターのTL(タイムライン)は、かの「エジプト政変」で盛り上がった。皆、ネットやソーシャルメディア経由で事件を知り、こぞってエジプトの民主化に歓喜した。
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ソフトランディングの時代へ
知り合いのイラストレターの女性は、週に一度、かつて自分が所属したプロダクションで仕事をする。普段は自分の仕事をこなしつつ、週一で辞めた会社ともうまくやっている。傍から見ると、すごく羨ましい関係だ。
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バレンタインも「コクーニング」へ
アメリカの元祖トレンド・ウォッチャー、フェイス・ポップコーン女史が「コクーニング」(繭化現象)なる言葉を考案してから、すでに30年以上が経つ。彼女曰く「『コクーニング』とは繭化現象。人々が心地よく、く...
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“2泊3日”の地方ブーム、再燃
かつて、「アンノン族」と呼ばれる若い女性たちがいたのをご存じだろうか。1970年代、創刊されて間もない女性誌のan・anやnon-noを小脇に抱え、同誌が頻繁に特集した風光明媚な地方の名所旧跡――軽井...
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シンプルに生き始めた僕ら
あなたは「シンプル」に生きているだろうか。そう、シンプル。ここ数年、以前よりも生活者たちに見られる現象である。外食を控えて自炊の頻度を増やしたり、スキューバからランニングに乗り換えたり、スキルを活かし...
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左党だってスイーツ男子
世の中には、間違った言い伝えが、案外多い。「左党(酒好き)の男性は、甘いものが苦手」というのもその一つ。多分、それは間違いだ。僕自身もそうだけど……
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あえて今、星に願いを。
かの有名なディズニー映画「ピノキオ」の主題歌「星に願いを」である。世知辛い世の中、僕らは気が滅入ることも多いが、そんな時こそ、夢や理想を持ち続けようではないか。思いは叶う。そのためには、まずは夢をあき...
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アンチエイジな「女子」の時代へ
かの村上春樹氏は、エッセイ「やがて哀しき外国語」の中で、「男の子の条件」を、①運動靴を履いて、②月に1度(美容室でなく)床屋に行って、③いちいち言い訳をしない――と書いているが、それはつまり、村上春樹...
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趣味を侮るなかれ。
先月、僕はツイッターで知り合った仲間たちと「牡蠣(カキ)の会」を催した。フレンチレストランを貸し切り、旬の牡蠣を楽しんだわけだが、驚いたことに、参加メンバーの19人は誰一人として、キャンセルも遅刻もな...
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不況は不況、僕らは僕ら。
先日、金曜日の深夜に東京の山手線でトラブルが発生し、大量のお客さんが足止めされ、各駅のタクシー乗り場が大行列を作った騒動は記憶に新しい。渋谷、新宿、池袋などのターミナル駅は……