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こんにちは。フラクタの河野貴伸です。最終回となる今回は、私たちが実際にお手伝いさせていただいた企業の事例を紹介しながら、これまで説明してきたブランディングメソッドの実践論に言及したいと思います。紹介するのは、埼玉の菓子製造販売店「梅林堂」。創業150年超の老舗菓子店ですが、近年ECを始めるなど新しい顧客接点づくりにも積極的な企業です。
——梅林堂がブランディングを考え直すきっかけは何ですか。
清水:きっかけはEC事業です。約1年前、当社でもECにも力を入れようという方針が固まりました。しかし創業150年の老舗ですから、短期的に売上を伸ばせれば良いというわけではなく、ブランド構築の場としても機能するようなECの在り方を模索していました。そこでブランディングの実績があるFRACTAさんと一緒に仕事をすることにしました。
河野:最初は歴史ある企業なので、保守的なところもあるのでは?と勝手に思っていたのですが、まったく違いましたね。自ら前向きに変革していこうとする姿に驚きました。そしてブランドを確立したいという熱い想いも感じました。
清水:梅林堂は長く続いている企業ですが、“ブランドの背景となるもの”がないんです。例えば京菓子だったら「京都」という土地柄が背景にあり、それがお客さまの描くブランドイメージの一角を担っているはずです。一方で私たちが拠点を置く「埼玉」には、そういったイメージがないので、自分たちで道を見つけていかなければならない。そこにはメリットもありますが、ブランディングの難しさにもなっていました。
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