04 恋人募集中の男女を応援 北欧版「変身計画」!?
MOOD Stockholm「In The Mood To Fall In Love」(スウェーデン)
スウェーデンの首都、ストックホルムにあるショッピングモール「MOOD Stockholm」は、“恋愛ネタ”でユニークなキャンペーンを実施した。キャンペーンのタイトルは「In The Mood To Fall In Love」。買い物に来ていたシングルの男女数名に声をかけ、彼らにスタイリストをつけてモール内で最新のファッションを調達。新調したファッションに身を包み、プロのヘアメイク、カメラマンの手で写真撮影も実施。その写真を使ったポスターを制作し、本人に代わって、恋人募集の告知をしてくれるというもの。
ポスターは市内の地下鉄駅構内に掲示され、そこからSNSでさらに話題が拡散した。ちょっとおせっかいな、この企画で来店客も増えたという。
日本をはじめ、先進国では晩婚化の傾向にある。北欧の国、スウェーデンも同様に未婚率は高まっていたことに着目して企画されたキャンペーンと言うが、単に話題をつくっただけでなく、モールに行ってみたいという動機づけを行っている点がプロモーション施策として秀逸だ。来店客数は前年比12%。売上は15%に増加したという。
05 司令官は子ども! 街中でドッキリ企画
Mentos「Mentos Mentors」(英国)
SNSが浸透したことで、誰とでも気軽にコミュニケーションができる環境が広がって…。とはいうものの、実際にはデジタルのチャネルが増えたことで、人とフェイストゥフェイスで話す機会は減っているのではないだろうか。そんな現代人のコミュニケーションの課題に着目したのが、ソフトキャンディブランドの「Mentos(メントス)」だ。
子どもの頃は、すぐに近くにいる子と仲良くなれたのに、大人になるとついつい初対面の人に話しかけるのを臆するようになってしまう。そんな大人ならではの心理に着目、子どもが司令官になり、シャイな大人にイヤホンを通じて指令を出し、街中で初対面の人とコミュニケーションをとってもらうというもの。
子どもの指示に従って戸惑いながら、周囲の人とコミュニケーションをとろうとする様子を撮影した動画が「Mentos Mentors(メントス・メンターズ)」として公開されている。ソフトキャンディ「メントス」は、人と人とのコミュニケーションのきっかけにもなる。ブランドが持つそんなメッセージも込められた企画だ。
06 その場で愛を誓ったカップルにハネムーン旅行を贈呈
Norwegian Air Shuttle「Love On First Flight」(スウェーデン)
「ラスベガスで結婚式を挙げてみませんか?」。ノルウェーの航空会社である「Norwegian Air Shuttle(ノルウェー・エアシャトル)」が、ノルウェーの首都・ストックホルムから米国・ラスベガスへの直行便の就航を記念して実施したキャンペーンは、一風変わったユニークなもの。
日本でも航空会社が新規就航先の観光名所や特産品をPRする企画は多く実施されるが、このエアラインが着目したのはカジノでもショーでもなく、ウェディングチャペル。そもそもの目の付け所にエッジが立っている。
エンタメの聖地、ラスベガスだけにウェディングチャペルもユニーク。特に有名なのが、なんとエルビス・プレスリーの“そっくりさん”の神父がいるチャペルだ。ノルウェー・エアシャトルはストックホルム市内の会場に巨大スクリーンを設置。この、そっくりさん神父のいるチャペルとを、映像でつなぎ、その場で結婚式を挙げたい人を募った。
画面の前で永遠の愛を誓ったカップルには、ラスベガスまでのハネムーン旅行のチケットがプレゼントされた。
07 バレンタインデー限定 キスマークが、切手代わりに!
postNL「a kiss is a stamp」(オランダ)
日本では毎年、年末になると日本人の年賀状離れがニュースになる。年賀状に限らず、手書きの手紙を送る習慣は、いつでもどこでも簡単にスマートフォンでやり取りできる今の環境下で、若い人を中心に下火になりつつあるのは事実だ。
そんな状況にあるのは日本だけではない。オランダの郵便局「postNL」も、特に若者のコミュニケーション手段のデジタル化に危機感を抱き、手紙の良さを改めてPRしようとキャンペーンを行っている。
手紙ならではのぬくもりを今一度若者世代に訴求するために「postNL」が2015年の実施したのは、キスマークが切手代わりになるというキャンペーン。バレンタインデーに合わせて行われたもので、バレンタインデー前日に限り、バレンタインカードを送る際、キスマークをつけて投函すれば、バレンタイン当日に配達してもらえるというもの。カードを送った人、受け取った人も双方が話題にしやすく、SNS上で拡散しやすいネタづくりが奏功。手紙の良さを改めて実感してもらう機会になった。
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