世界一周の果てに思ったこと

Peru-MachuPicchu

マチュピチュを蹴り上げる僕

豪雨の日も、真夏な日も、砂漠地帯にいても、カリブ海にいても、アンデス山脈にいても、どんなところにいても、原稿を書き続けてきたアドタイのコラム連載。
いよいよ今回が最終回となります。さすがに感慨深いです。

アドタイコラムの最終回に何を伝えたいかを少し考えていました。
アドタイを読む方々の多くは、これからの日本企業の未来を背負って立つ人達だと勝手に解釈しています!

世界50カ国を旅しながら、世界中の“リアル”に触れて、
世界中の家電量販店やスーパーマーケットや、時にはスラム街の小売店などにも足を運んできました。ビジネス系カンファレンス等にも積極的に参加しました。毎日のように異国の土地で奮闘する日本人の方にお逢いしたり、現地でマーケティング関連の仕事をしている現地ネイティブの人達と逢って意見交換したり、色々と学ばせて頂きました。気づいたら、この2年間の旅中に出逢った人の数は1000人を超えていたようです。

その中で、僕が思うグローバル競争における日本の課題は、
グローバルに闘える人材が不足していることです。

旅先で色んな場面に出逢ったり、現地の人の話を聞くにつれて、グローバル市場において、日本はモノ(技術力・商品サービス)ではなく、ヒト(営業・マーケティング)で負けているのではないかと考えるようになりました。

ドイツの再生エネルギー関連カンファレンスに参加した時に、日本の某中小企業が、素人である僕には到底用途が想像つかない大型機械を出展していました。そこには通訳兼セールスの役割を持ったイタリア人がいました。

僕は彼と話しました。彼は言いました。
「この機械は、正直世界の10年以上先をいっている凄い代物なんだ。ただ、残念ながら日本企業以外の世界の人達は誰も知らないんだ…。日本人は本当にもったいない。彼らは自分たちで直接海外に売り込む能力が無いのだから」
どんなに良い商品も、自社内にそれを海外に伝えていける能力や仕組みが無いと広がりにくい。

某中小メーカーの方に話を伺ったら、日本の中小パーツメーカーなどは自社で海外にモノを売り込むリソース(人材・仕組み)が無いため、商社などの代理店に依存することが多いという。商社を通しては、そもそもの価格競争力で不利になるし、商品本来の魅力も伝わりにくい。

以前はそれで良かったのかもしれない。しかし、時代は変わってきている。
中国や韓国の中小企業は自社で欧米企業などに直接出向いて売り込みにくるのだそうだ。下手な英語でも伝われば良いという彼らのスタイルも後押しし、この海外営業力の部分で日本企業は大きく遅れを取っているのではないかと思う。

特に韓国人の勢いは本当に凄いものを感じる。どこの国にいっても日本人より韓国人のほうが多くいたりすることが多い。大学への留学生もアメリカはもちろん、アジアでも韓国人は多い。中南米ではヒュンダイ製の車を見かけることが非常に多かった。他にも世界最高の高層ビル、ドバイにあるブルジュ・ハリファ(828メートル)もサムスンがつくっている。衝撃的だったのはアブダビの原子力発電所建設の案件を当時、原子力発電所建設未経験のサムスンが受注し、それをほぼ東芝に下請けに出したという話でした。技術ではないところで日本は負けたんだなと。

それでは海外に出ている日本企業や日本人が全然駄目なのか?優秀な人間がいないのか?
そういうわけでもありません。優秀な人もたくさん海外に出ています。
僕は日本の中小企業が経営判断をして、単独で駐在事務所を欧州に立ち上げて欧州企業に売り込みをかけている現場に遭遇したりしました。気づいた人から動き出しています。

ただ、まだまだ足りないのです。量的に圧倒的に負けているのです。
例えば、その土地に日本人が10人いると、韓国人は50人いて、中国人が100人いたりするわけです。
10人がどんなに優秀でも50人や100人に打ち勝つのはそう簡単なことではありません。

僕は日本人ほど仕事熱心で頑張れる人達を知りません。
間違いなく日本人は仕事面において秀でていると思います。
ただ、その仕事能力を海外で発揮するために必要な語学力が世界水準に遠いのと、海外に出ている人材量が足りていないのが大きな課題なのだと。逆に言えば、そこを克服していくことができれば…!!!

と、カタイ話ばかりしていても、
人間というのは僕を含めて興味を持てない生き物ですよね(笑)

Bangladesh-Dhaka

バングラデシュの子供たちの笑顔

もっと単純に、もっとシンプルに。
世界は70億人いることを想像してみて下さい。世界の広さは日本の数百倍です。
日本や日本人という枠を越えて、いつでも、誰とでも、好きな場所で、好きなコトを、面白いコトを、仕掛けていける人間でありたいと思いませんか?
僕はそう在りたくて、まずは世界を知るために、世界と繋がるために旅に出ました。
皆さんはどうですか?

約80回に渡って世界一周しながら旅先で見つけたことや、感じたことを綴ってきました。

ぶっちゃけ、どうでしたか?楽しんで頂けたでしょうか?
このコラム達が少しでも皆さんのこれからにお役立ちできたなら嬉しいですし、
なんならこのコラムを読んで海外に興味を持った人が出てきてくれたなら本望です。
アドタイでの連載は終わりますが、皆さんがポジティブに海外志向・グローバル志向を持ち世界にはばたいてゆくためのキッカケづくりをこれからも続けていきたいと思います!

長い間、ご愛読(?)ありがとううございました!そして、これからもよろしくお願いいたします。

太田英基(世界一周旅人あらため・・・現在、ホームレス兼無職)

※連載「若手起業家、世界一周へ」は今回で終了です。ご愛読ありがとうございました。

太田英基「若手起業家、世界一周へ」バックナンバー

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太田 英基(世界一周バックパッカー)
太田 英基(世界一周バックパッカー)

スクールウィズ代表取締役
元サムライバックパッカープロジェクト発起人

大学在学中の2005年11月、広告サービス「タダコピ」を仲間と共に創業。取締役を経て、2010年1月に退社。2010年5月から3ヶ月間のフィリピン留学を経て、約2年間の世界一周の旅へ。アドタイで約80本のコラムを執筆しながら旅をした。2012年夏に帰国。
帰国後はフィリピン留学を中心とした留学サービス【スクールウィズ】で起業し、留学以外にも英語学習サービスも複数運営している。

面白いことと、世の中にとって価値あることを常に追い求める根っからの企画屋。
執筆著書、講演実績多数。宮城県出身、1985年生まれ。

スクールウィズ: http://schoolwith.me/
Twitter/X: https://twitter.com/mohideki/

太田 英基(世界一周バックパッカー)

スクールウィズ代表取締役
元サムライバックパッカープロジェクト発起人

大学在学中の2005年11月、広告サービス「タダコピ」を仲間と共に創業。取締役を経て、2010年1月に退社。2010年5月から3ヶ月間のフィリピン留学を経て、約2年間の世界一周の旅へ。アドタイで約80本のコラムを執筆しながら旅をした。2012年夏に帰国。
帰国後はフィリピン留学を中心とした留学サービス【スクールウィズ】で起業し、留学以外にも英語学習サービスも複数運営している。

面白いことと、世の中にとって価値あることを常に追い求める根っからの企画屋。
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