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爆速のヤフー、データサイエンティスト専門会社を設立。DMP・DSP・ビデオ広告も本格化

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ヤフーは15日、マーケティングソリューション領域の新戦略説明会を開催した。当日は記者向け説明会のほか、約300社の広告主企業を招いたカンファレンスも実施し、新事業として(1)プライベートDMP、(2)プレミアムDSP、(3)ビデオ広告、(4)データコンサルティングに注力する方針を明らかにした。

各事業の本格スタートにあたり、同社では「自社開発の開発爆速化」「ナンバーワン企業との最強タッグ」という方向性を打ち出しており、それぞれ新たなパートナーシップを結んでいる。積極的に海外のプラットフォームを活用するほか、データ分析のブレインパッドと合弁でデータサイエンティストによるコンサルティング事業の専門会社を年明けにも設立する。

プライベートDMP(データ・マネジメント・プラットフォーム)では、DMPの共同開発に向け、米BrightTag社と資本・業務提携した。ビッグデータ領域で同社の技術を採用し、2014年春から提供を開始する予定。これにより、広告主の顧客データをヤフーの持つメディアや、各種マーケティングツールと連携することが可能となる。広告やマーケティング施策だけでなく、顧客分析やCRMでの活用も見込んでいる。

プレミアムDSP(デマンド・サイド・プラットフォーム)は米ヤフー社と包括的ライセンス契約を締結、同社のプラットフォームを採用する。「Yahoo! JAPAN」のプライムディスプレイなどの広告枠に配信できる唯一のDSPとして、ブランドを重視する広告主の利用を想定している。スタートは2014年1月から順次としている。

ビデオ広告事業については、米Videology社とのライセンス契約により、同社のプラットフォームを活用する。今後はYahoo! JAPANの映像コンテンツを充実させるとともに、広告配信プラットフォーム、ビデオ広告ネットワークの強化を進める。ビデオコンテンツ数、ビデオ対応サービス数をそれぞれ現状の10倍を目指すという。

同時に、国内最大規模のビデオ広告ネットワーク構築を目指し、UstreamAsia社と業務提携した。12月から順次テストを開始、年明けから販売を行い2014年度上半期から運用を進める。

説明会で登壇した同社の友澤大輔氏(マーケティングソリューションカンパニー マーケティングイノベーション室長)は、テクノロジーが進化する一方で「ビジネスにデータ活用できていない」「デジタルへ投資する広告主は増えたが、技術が分散しすぎて何を・いつ・どのように活用していいのかわからない」「ソーシャルメディアで流通する情報量が増えたことで、無視される情報も増えている」という3つの“罠”があると指摘している。

データ活用に対する広告主の関心は高まっているといい、「DMP、DSPはキーワードとして浸透しつつあるが、ビデオ広告の本格化はまさにこれから。2014年は成功事例が出てくる年になれば」と話している。