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こやま淳子さん&三井明子さん登壇の“女子会”開催——宣伝会議賞特別セミナー

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——コピーライターという仕事のやりがいや、つらさとは?

こやま:色々ありますが、やはり自分の書いたものが世の中に出て行く、ということでしょうか。自分の書いたコピーがテレビCMや看板になったり、パッケージになっていたりすると、それだけで報われた気がしますし、周りから「見たよ!」と言ってもらえたり、親がその商品を買っているのを見ると、この仕事をやっててよかった!と思いますね。

三井:私がコピーライターになった頃は、ブログやSNSは普及していませんでしたから、自分が書いたものを世の中の人に見てもらえるのは、作家や記者、ライター、そしてコピーライターくらいでした。自分が書いたものが活字になって世の中に出たときは本当に感動しました。あと、私は元々「シュールでナンセンスなギャグが好き」というのが根っこにあるので、ラジオCMなどの制作で、そういうネタを考える機会があるというのは本当に幸福だなと、いつも思っています。

こやま:寝れないとか、朝までコピーを書かされるとか、つらいことも色々ありますけどね(笑)。自分の思い通りのコピーにならないことが最もつらくて、例えばクライアント企業の重役の方が出てきて、鶴の一声でコピーを変えられてしまう、ということはそんなに珍しいことではありませんから。若い頃は「こんなコピーになっちゃった……」といちいちショックを受けていましたが、コピーライターはアーティストではなく受注産業なので、お金を出した人の意見が通るのは当たり前だし、期待に沿うものができなかった自分をまず反省すべきなんですけどね。

三井:私がつらいのは、コピーのアイデアが出ないときですね。「アイデアが出ない」という状況にも2パターンあるんですけど、一つは出しても出してもダメというケース。もう一つは、あまりに時間がなくて出てこないというケースです。実はさっきも、控え室にいるとき、電話で“プチオリエン”のようなものを受けまして……。明後日までにコピーを書いて、クライアントのOKまでいただかなければならない仕事だったんです。そういう時、自分の中にアイデアがもっとストックされていれば……と思ってしまいます。

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