僕の言ってることは難しいでしょうか?
そういうことよりも、じつは古いコピーライター像を最も守りたいのは若者たちなんじゃないかと。
コピーライター目指すんだ!という思いが強い人ほど、「コピーライターとはこういうもの」という既成概念がこびりついてぬぐえないようです。
「下駄のコピーを書け」的な指導は、近代農法時代に石器で狩りの仕方を教えるようなものだと思うんですが。
石器時代から進化するのに抵抗あるようです。
最近、非常に著名なコピーライターも仕事がなくて食えない、という話を耳にするようになりました。
何だかプロの作詞家が淘汰されていったのに似ている気がします。
音楽業界の構造が変わってしまったわけで、作詞がうまいヘタを競っても仕方なく、残ったのは自らプロデュースしたグループを作詞するというモデルを確立した秋元氏ぐらいです。
同様にコピーライターもビジネスモデルを変えないとやっていけなくなるのは明白と感じています。
それに、今、本当に表現したくて仕方ない人たちは、自分でやっちゃう時代です。
博多華丸だって「YouTuberになりたい!」って言ってるぐらいですよ?
表現するために広告業界に入りたい、というモチベーションにはひ弱さを感じます。
コミュニケーションの仕組み作りをするために広告業界に入りたい、というなら納得性高いのですが。
広告クリエイティブ業界も今後はカオスになるでしょう。
でもだから面白いではないか、と僕は思います。
固陋な体制が崩れようとしているのだから、思いっきり自分のスタイルを確立して、トップ獲ればいい。
そういう気概の人に時代を担ってほしいものです。
ということで連載コラムのシメとします。
ドーン!
「な、何だこれは…。一体どうなってる!?広告クリエイティブを支配する魔王は倒すことができたのか?」
「ハハハハハ、勝負はいったんお預けだ!」
「くっ…なんてしぶといヤツ!まだ戦いは始まったばかり。おれたちの本当の冒険はこれからだ!」
これまで応援ありがとう!
小霜先生の次回作にご期待ください。
(少年ジャンプ風終わり)
「ここらで広告コピーの本当の話をします。」
著:小霜和也/発行:宣伝会議(2014/10/29発売)
詳細はこちら
「良いコピーをどうやって書くか、ということより先に知っておかないといけない話。」バックナンバー
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