デジタルサイネージの拡大が示唆する未来
ODM領域においてデジタルサイネージは目まぐるしい速さで拡大しています。広告スペースがデジタル化されたJR山手線新型車両(E235系)導入の話は、業界内で大きな話題を生みました。
駅サイネージも年々増加傾向にあり最近では4K対応の高解像度サイネージも登場しています。また商業施設のイオンモールにおいても、購買動線上に縦型サイネージの設置が進むなど、購買により近い場でのメディアも進出しています。
サイネージの活用方法として、単一映像を繰り返し放映するというものから、紫外線指数や熱中症指数などのコンテンツとの連動放映や、朝・昼・晩での時間帯別放映、またARやキネクトなどの技術を使ってインタラクティブな体験を提供するなど、サイネージの特性を生かした、生活者により深く届くコミュニケーションが実施されています。
こうした外部情報との連動性、リアルタイム性は今後も追求され続けると思います。気象情報、時事情報、交通情報など、アウトドア領域において、生活者の周囲には膨大な情報があふれています。
生活者を取り巻く外部情報と広告表現を紐づけ、よりタイムリーに発信することで、“その場・その瞬間で最適なコミュニケーション”が可能となります。例えば、“雨が降っているエリアと晴れているエリアで広告表現を変える”、“いま話題のニュースに合わせて広告表現を変える”といった施策も、今後十分に考えられます。
単一メッセージを継続的に訴求するという手法から、生活者の“広告接触環境”に応じて最適な広告表現を配信する手法へ、サイネージの拡大はそんな未来へと繋がっているのかもしれません。
吉川 誠
株式会社博報堂DYメディアパートナーズ アウトドアメディア局交通メディア部
2013年博報堂DYメディアパートナーズ入社。入社以来、アウトドアメディアにおけるメディアバイイング、メディアプラニング、メディアプロデュースなどを通して、マーケティングコミュニケーション課題に対して最適なソリューションを提供。現在に至る。
広告ビジネスに関わる人のメディアガイド2015
博報堂DYグループ各社で長い間使われてきた、メディアの広告ビジネスに携わるすべての人のためのデータブック。マスメディアやインターネット、交通・屋外メディアの概要・分類や用語解説、接触データなど、各種情報が詰まった「使える」1冊。
※amazonで詳細をみる
「「広告ビジネスに関わる人のメディアガイド2015」リレーコラム」バックナンバー
- 生活者のメディア接触は「量」から「スピード」へ~メディア定点調査2015 最新データより~(2015/7/17)
- データドリブンマーケティング時代、インターネット広告はどう変わる?(2015/7/03)
- 流行を創り出す雑誌の編集力で広がるビジネスの可能性(2015/6/26)
- 新聞メディアの影響力は健在 強みもっと引き出せる(2015/6/19)
- ラジオ放送の多様な「聴き方」続々と 聴取環境改善へ(2015/6/12)
- 生活者の視聴スタイルが多様化する中、テレビのコンテンツ価値・広告価値をどう高め続けるか(2015/6/05)
- メディア環境の変化を「大きさ」と「距離」からとらえる(2015/5/29)
新着CM
-
AD
宣伝会議
【広報部対象】旭化成のグローバル社内イベント成功事例を紹介
-
販売促進
ファンタジー好きに訴求するグミ カンロ、空想の果実をイメージした新商品
-
販売促進
横須賀市、メタバースで観光誘致 AIアバターの実証も開始
-
コラム
サムライマックのCMに「ありがとう」と言いたい(遠山大輔)【前編】
-
クリエイティブ (コラム)
アイデアが苦し紛れにくっつく瞬間がある――「KINCHO」ラジオCM制作の裏側
-
AD
広告ビジネス・メディア
東海と九州へネットワーク拡大 LIVE BOARDネットワークがJR路線網を軸に...
-
販売促進
ベビー用品の速達デリバリー 日本トイザらス、30分以内におむつやミルクを配達
-
販売促進
「認知獲得」「販促」の両方使えるリテールメディア特性がメーカーの混乱を招く
-
AD
特集
Hakuhodo DY ONE ―博報堂DYグループのデジタルコア