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コラム

PRの現実と理想の狭間でー業界歴23年、PRパーソンの試行錯誤ー

ツッコミどころの設定と情報の置き方でコンテンツを自走させる!

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ソーシャルでの話題が、マスメディアを動かす

実際、先ほど紹介したテレビ番組の放送後、「壁ドンカフェで壁ドン人形に壁ドンをしてもらった女性」の映像がキャプチャーされ、ソーシャルメディア上で一気に盛り上がりました。憧れとツッコミの両方のつぶやきが連鎖して盛り上がっていきましたが、そのノイズは、このタイミングまで情報に触れることがなかった人にまで広がりはじめました。テレビ番組の露出を期に、ソーシャルでの情報波及もスピードを増していったのです。

このさらなるソーシャルメディアの反響は、もともと取材要請を依頼していた番組のディレクターの心も動かしました。最初は「壁ドンのカフェっておもしろいけど、企業色が強いから取り上げにくい」と躊躇していたのですが、「かなり盛り上がっていて、視聴者にも面白がられる情報になると思うから、取材したいのだけど…」と改めて企画化をしてくれたのです。

まさに、情報のトルネードがこのイベント期間中に巻き起こったのです。(図:Yahoo!リアルタイム検索のグラフ)

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その後、いくつかの情報番組で紹介され、この「壁ドンカフェ」および「壁ドン人形」の話題はMAXになりました。

ここで3つめのツッコミどころが効いてきました。「壁ドン人形のトロケッタ・マリアージュ」君には、5つのタイプの壁ドンパターンと、それぞれに合わせた5つのセリフ、合計25パターンの「心がとろけるような」シチュエーションを用意していました。このセリフが、「どのセリフがいいか」という話題のきっかけにもなった他、メディアにとっても取材したい要素になり、女性のADやレポーターさんが喜んで体験をしている姿が放送されることで、さらにソーシャルも盛り上がっていきました。

この時点で、ソーシャルメディアのつぶやきもMAXになっており、「壁ドンカフェ、行かなきゃ!」という声が多く見受けられ、あの有名アイドルグループの合宿中のつぶやきにも、「壁ドンカフェ」のコメントが出てくるほどでした。

結果、「壁ドンカフェ」と「壁ドン人形のトロケッタ・マリアージュ君」は10月11日~26日までの3週間の土日だけの稼働ではありましたが、サンプリングイベントに多くの人に参加いただき、「カフェマリアージュ」と「壁ドン」による「舌も心もとろける体験」を提供するブランドの体験装置として機能することができました。

次ページ 「情報の「置き方」の工夫で、コンテンツが自走した」へ続く