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今、ブランディングの現場に必要な2つの専門人材

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作業の無駄がなくなり ゴール到達のスピード上がる

――FRACTAさんではパッケージなどの試作のために、社内に3Dプリンタを設置したそうですね。

森田:3Dプリンタのようなテクノロジーを取り入れてよかったことは、失敗を恐れなくなることです。実際につくって試してみる。それによって、目指すべきゴールに到達するまでの時間が効率化されます。無駄な時間が減って楽になったということではなく、その時間をより有益な議論や思考に費やすことができるようになりました。

大野:デザイナーにとってもテクノロジーの普及はメリットが大きいです。ロゴやサイト、パッケージなどのデザインは、実はラストワンマイルの“詰め”に一番、時間がかかります。そこで、たくさんのパターンを時間とコストをかけずに実際につくってみることができれば、目指すクオリティにこれまでよりもスピーディーに到達することができますから。

森田:ブランディングは社内の複数部門が一体となって、進めていくので意識や考えを随時共有していくことも大切ですね。テクノロジーのまた違った側面として、オンライン上のコミュニケーションツールも、またブランディングのプロセスを大きく変えています。低コストで手軽に試せる、コミュニケーションツールも多く登場しています。CTOの役割として、そういった関係者間のコミュニケーションを円滑にするようなツールを見つけてきて試してみるというのも大事な役割。ボトムアップで気軽に試せるのも、デジタルならではの良さですね。

――CTO、CCOという専門人材がいるからこそ企業に蓄積されるナレッジがあるんですね。

大野:ブランディングのためにできることの手段が増えているからこそ、ナレッジを持った専門人材が「やらなくてよいこと」をきちんと取捨選択していくことが必要です。企業が継続的に利益を上げ続けていくためには、その時々の規模に合った適正なコミュニケーション、デジタル施策があります。例えばECサイトに急激に注文が殺到しても、それを支える物流などのバックヤードのシステムが整っていなければ、結果的に企業の継続的な成長にはつながりません。ブランドや企業が置かれている状況を冷静に判断できるビジネスの視点を持った専門人材は今後、企業内にも必要になると思います。


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