テクノロジーの進化とインバウンドマーケティングの実践
さて、それではどう実装するかにも触れておきたいと思います。
完全ではないとはいえ、テクノロジーの進化によって、興味の持っている見込み顧客(比較検討フェーズの見込み顧客含む)を発掘しやすくなりました。
まずは広告の進化が挙げられます。Privateにせよ3rd PartyにせよDMPを構築して配信したいターゲットセグメントだけに広告配信が可能になりましたし、URLを指定しさえすれば、競合他社のことを検索しているユーザーだけをリターゲティングすることも可能になりました。
広告表示自体を学習し、コンバージョンが高いサイトだけを随時入札して最適化配信することすらできます。
一方でユーザー側のリテラシーも高まっていますので、広告追跡されないようにクリックを極力控えるケースも増加しています。その場でクリックせずとも後で検索したくなるようにクリエイティブを工夫したり、ディスプレイ広告一点張りではなくSEMを交えたり、テクノロジー任せではなく人的にも上手に広告運用することが必要です。
広告が誘導の誘発だとすると、インバウンドの受け側にもさまざまな適したツールが取り揃えられるようになりました。
チャット機能、スライドシェアなど自己学習させる機能、セミナーなど動画配信機能、問い合わせフォーム、IP Finder…あくまでも僕の考えるストラクチャーですが、以下の図のように見込み顧客の興味度合、障壁によって問い合わせる口をラインアップすることで、“声”を漏れなく拾えるようになります。
ここでも重要な役割を担うのは、テレだと考えます。
現在、我々はインバウンド専用のテレ部隊を立ち上げ、安定稼働させるべく労力を使っています。ただ問い合わせを待っているだけでなく、さまざまな活動で顧客が残していった軌跡を感じ取って、アウトバウンドコールも行う部隊です。
また、ナーチャリングされたユーザーをこのテレで一度クオリファイしてから営業サイドへ渡すスキームも設計しています。急激なアクセスを感じ取ろうと、スコアリングが高かろうとB2BではBANTを確認することを求められがちなのでテレコールのパーツは必須なのです。
広告忌避のユーザーに向き合うにはマーケティングオートメーション?
テクノロジーの進化による、インバウンドの究極型は、いまのところマーケティングオートメーションなのでしょう。
ディスプレイ広告をクリックしない傾向があると先ほど触れましたが、受け手側のシステムにおいても、ユーザーはあからさまな行動は起こさなくなっています。わざわざプロファイルを対価にしてホワイトペーパーをダウンロードしたり、メールに張り付けられたタグ付きURLを無邪気にクリックしてWebサイトに飛んだりはしません。
よって、さまざまな指標から顧客行動を感じ取り、それをスコアリングというカタチで見える化できるマーケティングオートメーションに頼らざるをえなくなりました。
感じ取る…それを我々は最近、「Digital Body Language」と呼んでいます。
まだまだ完全に使いこなせていませんが、次回はそのあたりに触れてみたいと思っています。
「異なる購買ポイントの方から見つけてもらう」ため、「もともと興味のある方に見つけてもらう」ためだけではなく、それらの行動をこちらが察知し新しいオポチュニティーを発掘することが、今求められているインバウンドだと考えます。
使い方次第ではありますが、テクノロジーにより未知の領域に踏み出せるようになったのは確かです。
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