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#SXSW2017 アイデアのタネになる、ユニークで革新的なプロダクト7選

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医療の未来を感じるプロダクト

HEALTH, MED & BIOTECH部門には、医療の未来を感じることができるプロダクトが集まっていました。

「miniPCR」は、コンパクトで持ち運び可能な装置を用いて、手軽に遺伝子解析を行うことができます。従来の遺伝子解析装置は机の上に据え置き型のものが主流でしたが、miniPCRは外出用のバッテリーも用意されており、フィールドワークで採取したサンプルをその場で解析することも可能です。また、スマートフォンアプリを用いることで、専門家でなくても簡単に操作することが可能で、教育現場で理科の実験の教材としても利用できます。

手軽に遺伝子解析をできる「miniPCR」。
箱をかぶせて、穴からスマートフォンカメラで覗き込むことで結果を見ることができる。

次に紹介するのは、「PRIME Needle Free Injector」です。このプロダクトは、MITで開発された技術を使い、針なしで薬品の注射をすることができます。高圧を発生させコントロールすることにより、人の髪の毛ほどの太さの領域から皮膚の下に0.35秒で薬剤を浸透させます。このようにすることで、注射を針無しで痛みなく行うことができます。注射器具のデザインが洗練されており、「薬剤セット」→「注射」→「廃棄」という流れを非常にスムーズに行える点も、注目すべきポイントです。このプロダクトはHEALTH, MED & BIOTECH部門で優勝しました。

「PRIME Needle Free Injector」の展示。

STUDENT部門で出展していたロボット義足「BionicM」も注目すべきプロダクトです。ひざ関節にアクチューエータを備えた義足で、普通の義足では難しい階段の上り下りや椅子からの立ち上がりをスムーズに行うことができます。また、3Dプリンターを使うことで通常よりも非常に安価に製造することが可能です。これは、開発者リーダーでありユーザーでもあるXiaojunさんの、義足が高価であるために9歳で右足を失ってから15年間義足を購入することができなかったという体験に基づいているそうです。

会場ではBionicMが実際に動作する様子を体験することができ、ひざ関節のスムーズかつ力強い動きに驚かされました。このBionicMを開発している東京大学の研究室のチームは、今回日本のチームで唯一、インタラクティブ・イノベーション・アワードのファイナリストに選出され、STUDENT部門で優勝を果たしました。

STUDENT部門で優勝した、ロボット義足「BionicM」BionicMの展示。

以上、インタラクティブ・イノベーション・アワードの展示の中で、新しいアイデアのタネになるようなユニークで面白いプロダクトや、革新的で未来を感じたプロダクトをご紹介しました。

ファイナリストに選出されているだけあり、どのチームも非常に面白い展示をしていました。こちらで紹介仕切れなかった展示も、SXSWの公式サイトで見ることができます。

次回(最終回)は、SXSWのトレードショーのレポートをお送りします。