ACCが主催する「ACC TOKYO CREATIVITY AWARDS(ACC賞)」。そのラジオCM部門の多彩な審査委員メンバーはどうして現在の構成になったのか?また審査はどのように行われているのか?ACC賞ラジオCM部門 嶋浩一郎審査委員長と、審査委員を代表して「BRUTUS」編集長の西田善太さん、ミュージシャンの小宮山雄飛さんに話を聞いた。
三者三様のラジオの楽しみ方
嶋 浩一郎
博報堂ケトル
代表取締役社長
93年博報堂入社。コーポレートコミュニケーション局で企業の情報戦略にたずさわる。01年朝日新聞社に出向。スターバックスコーヒー等で発売された「SEVEN」編集ディレクター。02-04年博報堂刊「広告」編集長。04年本屋大賞設立に参画。現在もNPO本屋大賞実行委員会理事として「本屋大賞」の運営を行う。06年博報堂ケトル設立。統合キャンペーンを多数手がけると同時に、雑誌「ケトル」編集長などコンテンツビジネスも展開。12年ブックコーディネータ内沼晋太郎と下北沢に本屋B&Bを開業。
博報堂ケトル
代表取締役社長
93年博報堂入社。コーポレートコミュニケーション局で企業の情報戦略にたずさわる。01年朝日新聞社に出向。スターバックスコーヒー等で発売された「SEVEN」編集ディレクター。02-04年博報堂刊「広告」編集長。04年本屋大賞設立に参画。現在もNPO本屋大賞実行委員会理事として「本屋大賞」の運営を行う。06年博報堂ケトル設立。統合キャンペーンを多数手がけると同時に、雑誌「ケトル」編集長などコンテンツビジネスも展開。12年ブックコーディネータ内沼晋太郎と下北沢に本屋B&Bを開業。
嶋:
広告賞は、広告制作者の皆さんが選ぶ賞が多いんですけど、このACCのラジオCM部門はそうではありません。前任の審査委員長である電通の澤本嘉光さんがとてもいい座組をつくってくれたと思っています。それは広告制作者だけではなくてラジオ番組の制作者や、小宮山さんみたいなラジオパーソナリティをしている方など、「ラジオが大好きでしょうがない!」と言う西田さんのような方だったり、そういうラジオ好きに集まっていただいて審査をする。今日、お二人をお呼びしたのは、そんなラジオ好きとしてラジオCMの可能性を語ってもらおうと思って。
西田:
僕は「ラジオで頼まれた仕事は断らない!」と、ずっと昔から決めていましたので、今回喜んで引き受けました。
嶋:
「BRUTUS」でもラジオ特集を2回もやりましたよね?
西田:
やりました。僕みたいな1960年代前半に生まれた人間は、小学校高学年になるぐらいで子ども部屋がもらえるくらいに親が豊かになっていた。でも部屋にテレビもないし電話の子機もない、それで部屋にこもって何をするかって言うと、雑誌を読むかラジオを聴くかしかなかったんです。
同じ時間に笑ったり、怒ったりしてる、生きている人間を感じられるのはラジオだけだったので、とにかくラジオを聴き続けてました。 月曜日から日曜日まで自分の聴くラジオの編成をつくって、例えばある曜日ではNHKの「サウンドストリート」から入って、TBSの「夜はともだち」に逃げ、TOKYO FMの「マンハッタン・オプ」を聴いてから、最後は…みたいな形で、楽しみを決めていました。
