コラム

「広告」から「クリエイティビティ」へ【ACCプレミアムトーク】

ACC賞ラジオCM部門 嶋浩一郎審査委員長×BRUTUS西田善太さん×ホフディラン小宮山雄飛さん 座談会「え、今ラジオ聴かないの?ラジオでしょう普通!」

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radikoで聴くと楽しい!

嶋:ラジオはあとから聴けないのもいいところだと思ってたんですが、今はradikoで聴けますよね。

西田:radikoで過去1週間の番組が聴けるタイムフリーは画期的だと思いました。自分のラジオの聴き方が完全に変わった。radikoで聴くと楽しい、ずーっとラジオを聴きながら歩いている。もちろん、今までも録音して、聴いたりしていたんですよ。松本人志と高須光聖の「放送室」っていうTOKYO FMの番組が、放送回数が全部で391回あるんですね。僕7周ぐらい聴いているんですよ。

それである印象的な喋りのポイントになると、以前それを聴いていたときにどこを歩いていたのかという記憶が蘇ってくるんですよ。「あっ、これを聴いていた時、俺は上中里駅でオレンジジュースを飲んでた」みたいな。

小宮山:すごいですね。

西田:すごいかどうかはわからない話だけどね(笑)。聴覚に集中するから、ほかの感覚に余裕があるんだな、と思っている。

話を戻すと、radikoのいいところはCM付きのままで、音楽なども全部聴けるようになっているんだよね。早回しもできるんだけど、やりづらいのがポイント。フルで番組が聴けるし、CMも聴かなくちゃならない、そこがいいよね。聴きはじめるとその番組は3時間以内で聴けなくなる、というリミットがあるのは悔しいんだけど、著作権もあるからしょうがない。よく聴いています。

嶋:エリアフリーはどうですか?

西田:エリアフリーは実はお金払ってないんです。ラジオっていうのは、やっている時間分だけ聴かないといけないし、今ってあらゆるメディアが空いている時間の取り合いをしている。エリアフリーで好きな番組を見つけちゃったら、もう付いていけない気がして、その怖さがある。だから、地方のラジオは面白いなと思いつつ、なかなか聴けていないですね。聴いています?

嶋:僕は聴いていますよ、関西のワイド番組とか。平日に普通に聴くんですよ。

西田:違う場所で生きている感じになるかもね 。今日の阿蘇山の様子は…とかね(笑)

小宮山:地方にいる気分になって良さそうですね。

嶋:「宝塚のどこそこでなんとか展やってますー」とか「ミナミとキタはどっちが好きですか?はい、皆さん電話くださーい」とか、東京で聴いている。

小宮山:なんのために聴いているんですか(笑)。

嶋:知らない街に住んでいる疑似体験ができる感じが…なんか面白い。

小宮山: 地方の市場に行ったときに、TOKYO FMの全国で流れている中西哲夫さんの番組が流れていたんです。ちょうど、僕も全国ネットの番組をやっていたんで、それを聴いた時にすごく嬉しくなって。届くと思っていなかった人にも届いているんだなと。自分の番組でも「ちゃんと喋らなきゃ!」と思いました。

西田:ラジオは何をしてても、テレビを見ながらとか、夫婦喧嘩しながらでも聴ける「いつもそこに流れてる」という存在。

今は、radikoのおかげで、スマホさえあればラジオが聴ける。2010年に、災害時に役に立つのは、普段の信頼関係を築けている、ラジオの存在価値の強さ、と総務省主催の「デジタルラジオ審議会」で僕は発言したことがあります。放送の電波はネットと違って、何万人が聴いても落ちない。だから、災害時に役に立つ。でも、それだけではラジオもダメかもですよね。

嶋:ラジオは、ながらで気軽に聴けるし、逆に音声だけだからある意味集中して聴く人もいる。いずれにしろ、のめり込みやすいメディアだと言えると思うんですよ。

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