ACCラジオCM部門の選考について
西田:初めてACCの審査をやったときに思ったのは、想定の100倍くらい真面目にしている。でもその中で、「とにかく楽しく聴くぞ」というムードができている。
小宮山:実際は、どういう風にやるんですか?
西田:去年は570本ですかね、それを半分にして2つのチームに分けて1次審査をするんですよ。
2部屋に分かれてやるんだけど、向こうの部屋の方が楽しそうだったりすると、すごい悔しくて「こっちも盛り上がるぞ!」みたいなことをするんだけど。
小宮山:みんなで決めるんですか?
西田:総合点で絞っていったりはするんだけど、個人的にどうしても入れたいという作品があったら、点数が低くても応援演説をして、ファイナリスト候補に残したりもする。それはもう1つのチームにも聴いてもらいたいから。
審査というのは、新しい面白さを見つける行為で、最初に聴いたときはなんとも思わなかったけど他の審査委員の人が、どう面白いのか説明しているのを聞いて「あ、このラジオCMはこういう意味があって、こういう面白さがあるんだ」という、そんなところが話し合いによって見つかり、段々と意味があるように感じ、次に聴くときは同じように聴けなくなる。
嶋:このラジオCMのセリフは不自然に聴こえるようでいて、実は一周回ってこういうセリフって、言うかも知れませんよね、みたいな。
西田:俺が「この設定にはリアリティないじゃん」みたいなことを言っても、みんな意見を言うのが上手いんで (笑)。ひっくり返される喜びとかもあったりしますね。
小宮山:すごい楽しみになってきた。
嶋:審査で一番大事なことは言語化ですからね。このラジオCMの音の入り方がいいとか、この間がいいとか、しっかり言語化していく。そうするとまた違う聴き方ができたりするようになるんです。
西田:何人かがまとまって意見を言っている中で突然、僕が違う意見を言って、ベテランの人がこっちの味方になってくれたりとか。非常にエキサイティングな審査となっております。
「「広告」から「クリエイティビティ」へ【ACCプレミアムトーク】」バックナンバー
- 「広告のフロンティア拡張は今」 小杉幸一さん×ラフォーレ原宿「LAFORET HARAJUKU GRAND BAZAR 2017 SUMMER」チーム座談会 — 2018ACC賞ブランデッド・コミュニケーション部門 Dカテ(デザイン)シルバー受賞作品(2019/7/04)
- ACC賞審査委員長対談 多田琢氏(フィルム部門)×菅野薫氏(ブランデッド・コミュニケーション部門)(2019/6/26)
- 「広告のフロンティア拡張は今」 保持壮太郎さん×マクドナルド「ヘーホンホヘホハイ」チーム座談会 -2018 ACC賞ブランデッド・コミュニケーション部門 Bカテ(プロモーション/アクティベーション) ブロンズ受賞作品(2019/6/25)
- ACCメディアクリエイティブ部門 箭内道彦審査委員長×村本美知さん×大澤あつみさん 座談会『メディアのチャレンジ、それはメディア×アイデアの総力戦!』(2019/6/19)
- 「広告のフロンティア拡張は今」中村勇吾さん×三菱自動車工業「雲海出現NAVI」チーム座談会 - 2018ACC賞ブランデッド・コミュニケーション部門 Aカテ(デジタル・エクスペリエンス)シルバー受賞作品(2019/6/17)
- 「広告のフロンティア拡張は今」 橋田和明さん×原野守弘さん対談。 -2018 ACC賞ブランデッド・コミュニケーション部門 Cカテ(PR) シルバー受賞作品:GODIVA「日本は、義理チョコをやめよう。」-(2019/6/14)
- 辺境の異種格闘技。ACC賞「ブランデッド・コミュニケーション部門 」審査委員座談会<Part2>(2018/6/12)
- なぜACC賞にデザインのカテゴリーをつくったのか。 「ブランデッド・コミュニケーション」部門 審査委員座談会Part1(2018/6/06)
新着CM
-
マーケティング
手作り「スイカバーの素」 ダイソーで先行テスト販売…ロッテ
-
クリエイティブ
サントリー烏龍茶や月桂冠など定番6商品、ファミマカラー限定パッケージに
-
クリエイティブ
ズンズンペンギン、ヌンヌンアザラシ…海の動物が迫るマリンワールドの広告
-
クリエイティブ
新木優子がファッショナブルな間食を提案、湖池屋「ランチパイ」CMの裏側
-
AD
マーケティング
顧客へ正確に訴求するCMクリエイティブとメールマーケティング
-
広報
U-NEXT HOLDINGS、新社名にあわせたブランドコミュニケーション開始
-
クリエイティブ
「一言日記」のような言葉で心を捉えるルミネのコピー、約20年続く理由
-
クリエイティブ
お米・人・製品への愛を表現、賀来健人をキャラクターに『亀田の柿の種』の新キャンペ...
-
特集
「宣伝会議賞」特集