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コラム

関西で戦う。クリエイターの流儀

京都をリサーチ&プランニングするということ

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見えなかった未来と、人間らしさのある生活

そんな松倉さんは、そもそもなぜ京都に戻って来たのでしょうか。松倉さんは東京の制作プロダクションに入社後、ビッグチャンスをつかみます。それが、PEPSI NEX最初のWEBプロモーション「PEPSI NEX DANCE」を企画したこと。この仕事により、さまざまなアウォードを受賞し、評価もグンと上がったと言います。東京でも引く手数多な彼が下した決断の理由とは。

—東京で活躍していた松倉さんは、なぜ京都に戻ってきたのですか?

松倉:前の制作プロダクションでバリバリ仕事をしていて、ある日、エレベーターを待っているときにゆっくり乗るおばあちゃんにイライラして、邪魔だなと思ってしまって。邪魔だと思った瞬間、昔はこんなこと思わなかったのに。こんなやつから面白いアイデアは出てこない、だから東京を離れようと思いました。

あと、ぼんやり未来が見えたというのもあります。表参道あたりで、スマートな感じで振る舞って、さまざまなアウォードを獲って周りからすごいクリエイターって言われて満足してしまう自分がダサいな、と。京都だった理由としては、大学時代に住んでいたことと呑み屋が近いから。本当は生まれ育った北海道でも良かったのですが、これに尽きますね。

—呑み屋、重要ですか!?

松倉:呑み屋というか、呑みは重要!お酒を呑んで酔っている人を見るのが好きで「そもそも人間とは、こうだ!」みたいな根源的なものも見えてきます。仕事のアイデアは、そこにありますね。

人間らしさから出てくるアイデアの方が強いし、人間らしさというのはみんな理解できるし。お酒を通じて、人が見えてくるし、人とつながる。お酒は最強のコミュニケーションデザイン。だから僕が呑めなくなったら、もう終わりですね。

—あははは。呑めなくなったら、仕事できなくなっちゃいますね!

次ページ 「これからの松倉さん」へ続く