コラム

マーケティングを“別名保存”する

あえていま「サーチエンジン広告」について考える

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【前回】「海外で300円の商品を売っている、日本発のグローバル企業がないのはなぜか?」はこちら

今、日本のマーケティングに必要なのは「実務の体系」

123RF

前回のコラムでは、「海外で300円の商品を売っている、日本発のグローバル企業がないのはなぜか?」というタイトルで、マーケティングの「理論」をいかにして「実務の体系」に落とし込むか、という議論をしました。

4月22日に拙著「デジタルマーケティングの実務ガイド」が刊行されますが、本書の執筆はデジタルマーケティングに「実務の体系」がない、という問題意識が出発点でした。「実務の体系」とは具体的にどのようなものなのか。今回のコラムでは、古き良きデジタルマーケティングツールである「サーチエンジン広告」を例に、「理論の体系」との違いを具体的に解説していきます。

黎明期に独自の文化を形成したサーチエンジン広告

長らくインターネット広告の世界で働いている方は、サーチエンジン広告には特別な思いを持っていることと思います。サーチエンジン広告の登場は、いわゆる予約型の広告と運用型広告・プログラマティック広告を分ける分水嶺となり、その後の業界構造の形成に決定的な影響を与えました。サーチエンジン広告の覇者であるグーグルが、その後インターネットマーケティング業界全体の覇者になっていることもその証左でしょう。

サーチエンジン広告出現後のインターネット広告黎明期においては、インターネットマーケティング≒サーチエンジンマーケティングのような状況だったため、サーチエンジンマーケティングに特化した情報サイトやイベントが盛り上がりを見せました。筆者もカンファレンスに出席するために米国まで足を運びましたが、SEOに関するブログで有名だったグーグル(当時)のマット・カッツ氏が会場に姿を現すと、とたんに握手をもとめる人だかりができる、という独自の文化を形成していました。

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