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総合賞はパナソニックと福島民報社、第72回「広告電通賞」贈賞式が開催に

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第72回「広告電通賞」の贈賞式が7月1日、東京都港区のグランドプリンスホテル新高輪にて開催された。最高賞にあたる「総合賞」を受賞したのは、パナソニックと福島民報社の2社。

パナソニックは、難聴の早期発見・補聴器の早期装用を啓発するWebサービス「聴き鳥テスト」で「デジタルコミュニケーション」最高賞を受賞したほか、「パナソニックの店(街のでんきやさんはつづく)」で「フィルム広告」金賞を、パナソニックヘアドライヤー「ナノケア(追い風も向かい風も吹いた平成でした。)」で「OOH広告」銀賞を受賞した。

福島民報社は、「おくる福島民報」で「アクティベーション・プランニング」最高賞、および「プリント広告」金賞、「フィルム広告」銀賞を受賞した。

第72回「広告電通賞」最高賞は、パナソニックと福島民報社

贈賞式冒頭で登壇した、広告電通賞審議会の今井敬会長は「テクノロジーと社会課題を融合したソリューション提案、メディア特性を踏まえたクリエイティブなど、現在の広告コミュニケーションが豊かな発展を遂げていることを実感できる作品が多く集まった」と、第72回「広告電通賞」を総括した。

広告電通賞 審議会 理事長の大平明氏は「広告電通賞において2社が総合賞を受賞するのは、初めてのこと。パナソニックは4年ぶり32回目の受賞であるが、100周年を迎えた2018年の記念すべき広告での受賞は、喜びもひとしおではないか。

また福島民報社は初めての受賞であり、媒体社の受賞は広告電通賞において初の快挙」と総合賞を受賞した2社についてコメントした。さらに審査全体の講評として「今年はそれぞれの企業や商品の特性に依拠しながらも、社会的課題に向き合う姿勢が多く見られたのが特徴ではないか。また各審査会では票が割れることも多く、それはいま、広告コミュニケーションの世界で多くのチャレンジが行われていることの現れと思う」と話した。

写真左から今井敬氏、津賀一宏氏、高橋雅行氏、山本敏博氏。

総合賞を受賞したパナソニック 代表取締役社長の津賀一宏氏は、「権威ある広告電通賞の総合賞を受賞することができ、大変光栄に思っている。1948年に初めて受賞して以来、毎年挑戦をしてきた賞であるが、創業100周年を経て、まさに新しいパナソニックとしてスタートを切ったタイミングでの最高賞受賞を大変嬉しく思う。創業者である松下幸之助は、広告宣伝は社会的使命であるとの信念のもと、次のような言葉を残している。

企業自身が良い製品をつくったと思うならば、それを人に知らせる義務がある。この一品で勝負する、それにふさわしい製品ができたならば、自ずとといきいきとした広告宣伝が生まれてくる…。

こう考えると、広告電通賞は、良い製品・サービスでいかに世の中に貢献するかを競い合う切磋琢磨の場だとも言える。パナソニックはいま、くらしアップデートの会社を目指しているが、お客さまの課題、社会の課題に向き合い、いかにお役立ちができるかを考える中では本日、ご臨席の皆さまの取り組みから学ばせていただくことも多い」と話した。

また同じく「総合賞」を受賞した、福島民報社 代表取締役社長の高橋雅行氏は「新聞を故郷の香りを届けるため、何か新しいアイデアが実現できないかという想いから生まれた企画。私たちは新聞社であるが、私たちの使命は福島を元気にすることだと考えている。新聞をつくって届けるだけでは足りない。福島県を日本一元気にしたい。そこで地域づくり会社をコンセプトに活動している。今回、受賞した企画を通じて、人をそして地域を元気にする広告の力を改めて感じることになった」と話した。

最後に登壇して挨拶を述べた電通 代表取締役社長の山本敏博氏は「津賀社長のお話にあったように、パナソニックさんは松下幸之助氏の意思を継承し、創業当時から101年にわたり、広告宣伝が企業の社会的使命であるとの考えを継承されてきた。また福島民報社さんは、創刊時から、地域に根差した誌面づくりをし、それゆえに強力かつ優良な広告媒体として成長してこられたが、自らも広告主であることを意識し、さらに広告賞を受賞された。

今回の総合賞を見ると、広告の意味や機能は拡張を続けていると改めて感じる。常に広告が、世の中から必要とされるものであるように、広告電通賞も変革を続けていきたい」と話した。

本年度の広告電通賞は1424点の作品が集まり、5月24日の最終選考委員総会において入賞全57点作品が選出された。