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コラム

「シェアしたがる心理」のこれからを考える

佐渡島庸平氏×天野彬氏 対談 「SNSは熱量からサステナビリティへ」-コミュニティの本質を考える【前編】

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企業のSNSアカウント運用担当者に適性はあるの?

天野:情報が届きにくい現代の環境の中で、生活者とのコミュニケーションに風穴をあけるために、最近のソーシャルメディアマーケティング界隈では〈熱量〉というキーワードがよく出てきます。

熱量が重要なのはSNSを利用する個人はもちろん、企業のSNSアカウントや運用担当者にとっても同じこと。企業の中でも、本当にやりたい、やるのが苦じゃない、むしろ楽しくて仕方ないという人がSNSを運用していくことが大切になってきています。

“仕事だから”というノリでSNSの運用をしても、良い結果は生まれません。SNSが好きな担当者なら頻繁にタイムラインをチェックするでしょうし、そうすると自分の顧客に当たる人が何をしているのか、あるいは顧客ではない生活者であっても、そこから流行とかに気づけて施策のヒントにできる。企業のアカウントを運営するにあたって発信するのも大事ですが、自分と繋がりが持てそうな人が何を好きか、観察の場としても上手く向き合っていくべきですね。

佐渡島:そもそも好きかどうかが重要なので、企業のSNS運用担当者は「ストレングスファインダー」のような才能診断ツールで、コミュニケーションの項目が上位に入っている人を選ぶのが良いですよね。その才能が、下位にあったらどれだけ「仕事だからやれ」と言われてもできないですから。

天野:なるほど!明確な指標ですね。「ストレングスファインダー」で担当者を決めるのは、かなり効果的だと思います。まだまだそういう配属の形は多くはなさそうですが、実際に講演などで企業の方と話をしていても、熱量がある人と仕事でやっている人の差は如実に感じられますね。それはSNS運用のパフォーマンスに、そして事業の成果につながっています。

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