【前回コラム】「なぜ、48歳で転職したのか」はこちら
パーソナル・ミッション〜自分の人生を何に投資するか
大学を卒業したての何もできなかった私が、何かを提供できるようになったとすれば、それは博報堂で出会った人たちと、博報堂での仕事のおかげでしかない。これは、退職時にお世話になった方々へのメッセージでも表した、偽りない本心である。あらゆる業種のクライアントワークの経験、若いメンバーの発言を歓迎する比較的ゆるやかな上下関係、「そもそも」にこだわる(時にはめんどくさいほど)本質追求型の打合せ文化。暗黙知的なカルチャーがあの規模の会社で保たれているのは奇跡だと今でも思う。
そんな僕も48歳になって考えた。育てていただいた恩返しは、大きな扱いを獲得したり、大きなビジネスを支えたり、後輩たちをサポートしてきたりして、もう十分に果たしたのではないだろうかと(勝手ながら)。負荷のかかる仕事を重ねたことで蓄えた能力を、そろそろ、自分自身のミッションのために使っても良いかなあ、と思い始めたのだった。僕たちはもらった給料でお金を貯めていくが、ハードな仕事や新しい領域を経験すればするほどに、能力も積み上がる。もしも、自分の能力=クリエイティビティが、無形の「資本」だとしたら?自分の「クリエイティブ資本」をどこに投下するかは、自分個人のミッションに従って決めていいのではないか?
KAIGI IDにログインすると、すべての記事が無料で読み放題となります。
「AdverTimes. (アドタイ)」の記事はすべて無料です
会員登録により、興味に合った記事や情報をお届けします
原田 朋(スマートニュース株式会社 社長室 エグゼクティブ・コミュニケーション&クリエイティブ・ディレクター)
原田 朋(スマートニュース株式会社 社長室 エグゼクティブ・コミュニケーション&クリエイティブ・ディレクター)
1996年博報堂入社、コピーライターからクリエイティブディレクターへ。2010年TBWA\HAKUHODOへ出向、2013年から1年間ロサンゼルスのTBWA\CHIAT\DAYに滞在しアドタイコラムを執筆。2016年quantumへ出向。2018年博報堂帰任。2020年12月より現職。企業広報・PRとブランディングの融合が強み。1999年日経広告賞グランプリ。2012年JAAAクリエイター・オブ・ザ・イヤーメダリスト。2013年日本PR大賞。2014年カンヌライオンズPR部門審査員。
原田 朋(スマートニュース株式会社 社長室 エグゼクティブ・コミュニケーション&クリエイティブ・ディレクター)
1996年博報堂入社、コピーライターからクリエイティブディレクターへ。2010年TBWA\HAKUHODOへ出向、2013年から1年間ロサンゼルスのTBWA\CHIAT\DAYに滞在しアドタイコラムを執筆。2016年quantumへ出向。2018年博報堂帰任。2020年12月より現職。企業広報・PRとブランディングの融合が強み。1999年日経広告賞グランプリ。2012年JAAAクリエイター・オブ・ザ・イヤーメダリスト。2013年日本PR大賞。2014年カンヌライオンズPR部門審査員。
この記事の感想を
教えて下さい。
この記事の感想を教えて下さい。